英国はイングランド南西部、ロイヤルネイヴィーの軍港でもおなじみの、プリマスに籍を置くリボルバー社のスピーカーが輸入元を変更し再上陸です。
日本では馴染みがないブランドですが、70年代後半にアナログプレーヤーの発表とともに彼の地で産声を上げたこのブランドは、幾度かの経営的変更を重ねて、現在では比較的中高級クラスの製品で英国を中心に欧州各地で活発にブランド展開をしている模様です。
本国のHPを眺めると、随分とアヴァンギャルドな姿の大型スピーカーや、よさげ感じのタンテーブルを初めとして幅広い商品展開を行っているようですが、今回我が国には比較的英国系スピーカーとして、そのなりっぷりと姿形、そして価格も含め私達が
「あぁ、英国系だね」
と認知しやすいこのミュージックシリーズと呼ばれるラインアップから紹介されています。
「君の言う英国系とはなんぞ?」と言われると困るのですが、そうですね、使い手自身の自己責任の範疇における製作者側からの良い音の提供とでも言えばいいですかね。
オーディオ他電気製品に限らず、彼の地の車でも衣服でも造作物も街並みも音楽も文化も何もかも含めともかく、他の英国製品にも共通して感じるのは、世界の品々と比して一番かっこよくも一番性能が良いわけでもなく、されど一番愉しい、一番永く付き合えるといった部分ですかね。
その「愉しい」の部分でさえ、あまねく全ての皆にとっての分かりやすさは有していないかもしれませんが。
閑話休題
このシリーズ自体は取り立てて目新しくもない四角い箱したオーソドックスなスピーカーですが、英国系オーディオの文法に漏れず、中域の充実度合いと実際の使用環境においての適切な音量域での再生時での優れたバランス感覚は、一般家庭ではあり得ない大音量域で音質的バランスをとっていた、かつての財閥電機メーカー系有名国産スピーカーや、ひたすら再生環境の容積を欲しがる癖を持つ数多の米国系のスピーカーとは違って、実際に持って帰った自分の部屋で丁度良い音の大きさで良い音で楽しめると言った、ごく当たり前のようで実は全然当たり前でない事を上手にこなす英国系オーディオの美点にあふれていると私は思いますが、皆さんには如何に聞こえるでしょうか。
逆の言い方をすれば、ここに紹介するRevolverのスピーカーは、この日本において米国人の裕福な家庭の様な環境で生活をしている方や、ボリューム全開で音が出せる環境の方にはこのスピーカーでなくても構わないという意味です、英国人的言い回しをすれば。
それ以外の方々には私自身を含めてとても良い品だと、自分の生活環境も含めてそう思います。
因みにオーディオにおける英国系と一般に称した場合、今一番日本では有名なB&Wはその括りに入っていないと私個人は理解しています、念のため。
A.I























今までにも鉄道の音系CDは出ていましたが、そのどれもが記録盤的な物で音質はさほどな物が多かったのですが、こちらの盤は録音からマスタリングまで凝りに凝った最高に音の良い作品に仕上がっています。微かにですが鳥や蝉の鳴き声、人の会話も入っています。また非常にダイナミックレンジの広い録音なので音量には注意!小さいな…と思って音上げて聴いているといきなりきます。「ぽぉおおおおおおお~!!!」と。あまりに自然で迫力のある音過ぎて目を閉じて聴くと、まるでその場にいるかの様な錯覚に!機器でなくソフトだけでこれだけの臨場感を味わえるのは中々少ない。ましてや汽車の音系の中ではまずないでしょう。鉄道や音マニアでなくとも単純に「臨場感を楽しめる」そんな作品です。聴きどころを細かく解説しているライナーノーツも必見!パッケージもライナーノーツも勿論ソフトの内容も含めておススメの逸品です。


















