2017/7/28 追記、加筆修正版

MIL規格でんき堂スクェア湘南オリジナルRCAケーブル、お陰様で順調に作製依頼を頂いております。
御利用頂いた多くのお客様方からも、音が良く気に入っているとのお声を頂戴したりと嬉しい限りなのですが、こちらに使用する線材の供給が非常に不安定な為、今後も安定した販売が出来るかどうかのお約束が残念ながら出来ません。今現在、例えば0.9mペアの完成ケーブルで計算すると凡そ50セット程は作れそうな分は確保してございますが、ご依頼頂くお客様の指定によって4.8mペアだったり、まとめて数セットのご注文頂いたり等ですぐに無くなってしまう事も考えられます。
私どもでんき堂スクェアとしましては、出来るだけ多くの方にオリジナルケーブルを御利用頂きたいと考えております。御検討頂いている方はぜひ部材の供給が出来る今の内にご依頼下さいます様お願い申し上げます。

ここまでが追記です。尚、今回からXLR仕様もお受けいたします、対応する長さも含め、当文章中結構下記方に記載の価格表も参照下さいませ。

 

 

皆様MIL規格をご存知でしょうか。
MIL=Military Standard 即ち米軍の定める軍需規格の様々な必要に応じた精度と耐久性を備えたという意味ですね。良い物程度の認識で名称や存在は知っていましたが、私もキチンと調べて初めて正しい意味を知りました。

 

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前回、そのMIL規格に沿ったグレードの、銀コートが施された質の良いケーブルを確保出来たので、試しにRCAプラグを組んでラインケーブルを作成してみたところ、お得意様を中心に結構な人気を博し、これはいけると全国展開をと目論んだ途端にケーブルの供給が滞り、あえなく頓挫してしまいました。既にお使い頂いている皆様からもうあれは手に入らないのかと言われてしまい、実際それだけの価値ある内容だったと私も思うのですが、ともかく困ったなと探していましたが、漸く見栄え以外は同じグレードのMIL線を見つけましたので、少しづつですが再開いたします。
構造は前回と同じく二芯同軸構造でテフロンシールド、なんか良さゲな雰囲気がしてきませんか?銀コート、テフロンシールド、MIL規格って並ぶと。(一番最後の注釈もご参考にどうぞ)

線径は以前使用した物と同じく20AWG/0.5sq=JISです。半透明の被覆が白色に変わりました。
外径が仕上げの違いもあって今回は4.0mmになりますが、線材もシールドも同一構造で変更は基本的にありません。このケーブルをカットして作成しているとケーブルの中からドレインとして入っている紙にMIL規格番号が印字されている物が出てきて本物を感じます。

 

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左が先端孔空きタイプのスイッチクラフトショートRCA端子です。

 

プラグは最近見掛けないスイッチクラフトのショートタイプを使いました。これは一部の年季入ったベテランが好むのですが、端子先端部の中央が孔になっているタイプです。
最近の国内流通のロングタイプのスイッチクラフト製端子はここが閉じられています。
ここで確固たる例を添えた実証は出来ませんが、先端孔開きはベテランの彼らに言わせると、電気信号の流れに対して有利という事になります。
今回はそれ自体を取り上げてどうこうの場では無いので、そういうプラグを使ってるという事をご理解下さい。
他の全て殆どの端子がその価格帯に関わらず皆、端子ケーブル側基部にイモネジか半田で信号線を固定しますが、OLDタイプのスイッチクラフト3502のみ、先端孔より線を導き出した上で半田を孔から流し込み先端側で残りをカットして仕上げます。導体先端が限りなく相手機器端子内部に入り込んでいる状態で、つまり接続側機器端子と信号線との間に介在する端子としての存在が極めて希薄な接続方法です。
以前は私、この端子の事を意味も知らずに、製造不良の先端に穴の空いた古臭いビンテージの安物だと思い込んでいましたが、実際に意味を理解して使用してその音を目の当たりにするようになってからは、どうもこの方式がRCA端子としては正解なのではないかと思うようになりました。だってやたらと良い音出るんだもん、この端子とMIL線で組むと。
同じ線を用いて幾つかの端子でケーブルをこさえて見ましたが、この3502を使うと簡単に越せる一線を、他の端子では中々得られませんでした。もし、得られたとしても4個で何万円もする様な端子ではコストが見合いませんよね。
これはもう決まりでしょと思う次第な訳ですが、ところが中々上手くいかない物で、今現在秋葉原を中心に流通していて手に入りやすいスイッチクラフトの端子は、3502Aという、形は似ていますが先端孔の塞がった根元側半田仕様の胴体の長いタイプなんです。
私達は今回どうしてもこのオリジナルの3502の方が欲しくて、国内はあきらめて北米の業者から直接入手致しました。
製作は二芯同軸のケーブルでラインケーブルを作る際のセオリーと言うかマナーに沿って、シールド線は送り側を開放して入力側をグランドに落としてあります。また、プラグ自体にも製作時に一般には気が付かないほんの僅かな部位に一手間奢ってありますので、これも店頭で第三者も交えて比較してみましたが、この一手間加えた仕様は、仮に全く同じ部材を入手出来てそのまま組まれたとしても、それに比べても一聴して分かる差が出せている状態と敢えて書かさせて頂きます。
さて、それらを踏まえて組みあがったケーブルを早速試してみた所・・・

 

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ここで皆さんが想像されたコメントは、自作系オリジナル商品にありがちな

「何万円の市販品に勝った」

とか、

「何万円のケーブルの数分の一の投資で当店のオリジナル品の方が遥かに優れている」

的なコメントではないでしょうか。
私はそういう事は何も書きません、どうせそんなの自己満足的主観に満ちた言葉です。
よって一言だけ

「買って下さい」

7,150円/0.9mペア税込みです。
使って頂ければ幸いです。

音質以外の事はキチンと書きますね。
導体外径は約4.0㎜、二芯の各線の太さはAWG20=0.5Sq=断面積約0.52㎟
ショップオリジナルなのでノンパッケージです、適当な袋に納めて納品致します。また、シールド線は基本的に先に記したように、入力側に落としておきますが、両方開放をお望み(←二芯の各一本ずつが信号とグラウンドを既に担当していますので)の場合は価格は変えずに対応致します。
入力側に目印として端末基部に伸縮チューブを被せておきます。
物理力行使の結果としての引き千切り系の断線は願い下げ致しますが、RCAケーブルには付いて回る、通常使用下における接触不良や内部での断線の疑いが生じた場合は、送料の負担は願いますが、3年間は保証修理で対応致します。
でも使い方を間違っての、例えば強引な抜き差しや限度を超した曲げによる断線で生じたショートや、電源を切らずに行った抜き差しによって生じた機材側の損傷等は、挿入相手端子毎によって違う端末の緩い硬いの手応えも含めて、平にご容赦くださいね。世間一般に流通する一般の製品と同じだけの耐久性は確保してありますので。

最後にそのお値段と長さです。
7,150円/0.9mペア税込みは先に記したとおりです。しかし、ここからがショップオリジナルの本来最も謳うべき面であって、音どうこうでは無く、ありとあらゆるお客様使用環境下への対応です。
メーカーのは長さの種類がどうもね・・・

即ち、0.9mペア、7,150円を基準にスタートして、30cm増減する毎に780円追加、或いは減らしてで0.3m~4.8mペアまで作製対応致します。
また、ノイトリックの一般的なキャノンプラグを用いたXLR仕様の製作も新たに開始致します。価格は下記価格表を参照にプラス2,000円となります、つまり0.9mペアXLR仕様で9,150円ですね。更に特注で2-3番HOTお入れ替え仕様も作成致しますので、その際はバランス接続をされる双方の機材の国際標準か否かを確認の上、前もって当方へ相談下さいませ。

でんき堂スクェアMIL規格線使用オリジナルRCAケーブル / 価格表記すべて税込み
ノイトリック製XLR仕様は、長さに関わらず全てプラス2,000円、カッコ表記が合計金額です

5,590円 / 0.3mペア (7,590円)
5,980円 / 0.45mペア (7,980円)
6,370円 / 0.6mペア (8,370円)
7,150円 / 0.9mペア (9,150円)
7,410円 / 1.0mペア (9,410円)
7,930円 / 1.2mペア (9,930円)
8,710円 / 1.5mペア (10,710円)
9,490円 / 1.8mペア (11,490円)
10,010円 / 2.0mペア (12,010円)
10,270円 / 2.1mペア (12,270円)
11,050円 / 2.4mペア (13,050円)
11,830円 / 2.7mペア (13,830円)
12,610円 / 3.0mペア (14,610円)



17,290円/4.8mペア(19,290円)となります。

それ以降も30cm増す毎に780円で対応致します。

尚、家電量販の店頭のふにゃふにゃの安物ケーブルとは違うので、他の市販高級ケーブルもそうでしょうが、あまり急激な曲げには向いてないので、接続の際の長さは機器間の設置状況を十分に確認なさってからお決めください。参考までにフルサイズのオーディオ機器が隣同士に並んだ場合、その各端子が並んだ両者の機材の双方に向かっての内側に存在しない限りは、0.6mでは厳しい場合が御座います。また、ラック上で上下に機材が2段に並んでも、両者間を繋ぐ端子がそれぞれ左と右に振られたタスキ状態の場合も、やはり、0.6mでは届かない場合が御座います。尚、長さの表現は、ケーブル端子端から測ったおおよそで、製作時誤差は1mモノで10mm程度です。

最後に、自分の作ったケーブルの音の事を良いとか悪いとか私自身は書かないのですが、もし使って下さったお客様が、大いに褒めるもけなすも感動するのも、或いは「金かやせぇ~」と絶叫するのも勿論自由です。是非一声ご感想下さいませ。このケーブルを手にされた皆様が、色んな角度で試された上で、価格相応或いはそれ以上に楽しめる物である事だけは、ここだけは間違いなくお約束いたします。以上

でんき堂スクェアオリジナルRCAケーブル / 米国MIL規格、2芯テフロンシールド20AWG、銀コート、SWITCHCRAFT製3502ショート端子を使用
XLRキャノン仕様あり、長さに関わらず2,000円プラス、特注で2-3番ホット入れ替え作製対応あり、要相談
0.9mペア 販売価格:7,150円(税込)以降、30cm増す毎に780円追加。
注文から納品まで3日から1週間程度、数量や長さによってはもう少々お時間を頂く場合もございます。
*長さは基本、0.9mからスタートの30cm単位ですが、
1mペア 7,410円及び、2mペア 10,010円(ともに税込)もご用意致します。

 

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勿論、店頭試聴も可能です。皆様のご来店心よりお待ちしております。

 

追記 

インターネット上等に於いて、MIL規格線を用いたオーディオケーブルに関して、色々言われている様子です。皆様それぞれの立場と解釈があってのご発言かと思います。
私達はその論争には参戦する積りはございませんが、このケーブルを興味を持って使われたいと思われた方に参考までで宜しければ、そもそもMIL規格とは線材に限らず軍が必要とする様々な納入物に対して定められた規格の事となります。故に、MIL=Military Standardという言葉自体に電気的な意味合いはございません。例えばこのケーブルの場合、彼らの規格ではMIL-C-55021/2Aという仕様に定められている物の様子です。一般的に言うと、軍の定める様々な要求を満たす耐性が民生品に比べて非常にシビア且つ様々な環境下での安定した性能であると解釈出来ます。私達の立場としては、MIL規格の線だから音が良いという解釈では無く、たまたま入手した線がMIL規格で、それを用いてSWITCHCRAFTのRCA端子で組んでみたケーブルが、私達の耳を含め店頭に遊びに来て頂いたお客様やメーカー関係者の方々の間で、これは面白いという事になったので販売させて頂く次第となりました。価格もMILという事を理由に付加価値は付けてはおりません、上記プライスリストからも察して頂ける様に、線材やプラグを入手出来た価格に対してごく標準的な利益率と製作に関わる手間賃を乗せさせて頂いた状態です。つまりMIL線でなくとも、同じ様な価格帯のケーブルを利用すれば同じ様な価格にて販売するという事です。ただ、ここからは主観で書かさせて頂きますが、今まで色々なケーブルを見聴きして手にし、また色々な線材でケーブルも造ってみましたが、今回のこちらは間違いなく、それらの中でも最も価格を低く抑え、最も聴きごたえのある音を奏でている広く皆様に聴いて頂きたいと感じる物に仕上がっております。店頭でもお試し頂けますので、ぜひ一度体感に遊びに来てみませんか。

 

でんき堂スクェアオリジナルケーブルの注文、お問い合わせ、試聴はコチラ→TEL:0466-20-5223