皆さん、先日のふたご座流星群(極大、12/13深夜)は御覧になりましたか?ちいさな惑星上で戦争や核実験や政党の離合集散を繰り返すとても賢明で聡明な地球人類の活動とやらの結果の上に、パチンコ屋のサーチライト他LED諸々の無闇に明るい光害ですっかりまともな夜空は失われてしまいましたが、私は寒い中、深夜の田んぼに寝転がって何とか十数個数えました、内三個は気持ちいい位長い尾を引きましたね。

 

 

さて、先日お話したDL103の木製ボディ換装です。
自分の店の分の試聴機を組む前に既に予約を下さった、この企画を構想した音も形も見聴きする以前から、
「そりゃいいのは分かって居るから出来あがったら真っ先に分けてくれ」
と声を掛けて下さっていたお得意様分を先に組み上げます。こういう方、本当に有り難いですね。
閑話休題、山本音響工芸の柘植材シェルのHS-3に、とある取引先さんが少量こさえてはこっそり当店に納品下さる純銀線のリードを介して、ケヤキから削り出したボディを組み込んだDL103を装着です。木製ボディのカートリッジ自体が凄く珍しい訳でもなく、私も何タイプか所有したり聴いたりしては来ましたが、一部の好事家の自作を除けば、限りなくサイズを近づけてDL103用ボディを製作したのは、販売モデルとしてはこれが初めてかもしれません。

で、その音。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・。

困りましたね、コレは。
自分でいってりゃ世話ないですが、幾らの値付けでももう何の問題もないと言うか、余計な事吹聴すると高価な針やってる所からクレームが入りかねない音ですね、いや本当に。それもこれもDL103と言う針のそもそもの完成度の高さと、高井工芸さんの高度な加工技術の為せる技故なのでしょうが。因みに今回のこの企画における私の責任範囲は、発案及び基本スケッチ、DL103を分解して木製ボディに組むこと及び販売です。音が良いのも僕のお陰ってどっかの勘違いした販売員みたいにしゃしゃりでたくもなりますが、これはコロンビア以来のDENONと高井工芸の技術力に依る物です。皆さん、是非どうぞ、ともかくご予約を、値段の事は後で一緒に考えましょう・・・

 

 

以下蛇足補足大きなお世話、文字の羅列、文責対象外:

何十年か前にですね、ある巧妙(←なんて変換をするパソコンなんだ!僕の責任じゃないぞ!)高名なオーディオ評論家超大先生(←特に名は秘す、推測も詮索もご自由にですが、皆様の思った名前に私が首を縦に振る事だけは絶対に御座いません、悪しからず)が企画した、木材のボディを使用した当時としてはとんでもない高価な値段の針が存在しました。一部では有名だったその伝説の針を、10年少し前にたまたま手に入れた私は喜び勇んでアームに据えて聴いたら、不思議な事にあんまり感動は無かったでした。どうもおかしいなと調べたら、そんな事どこにも書いてないですが中身はまんまDL103でした。オイオイと思って当時を良く知る関係者に突撃取材した所、

「アぁ、アレぇ?あれは例の大先生がごにょごにょ・・・」

と口を濁して表情を曇らせ口の前に人差し指を立てると100mを14秒くらいの勢いで後ずさりしてどこかへ行ってしまいました。どこにも書いて無いとは言え事実中身はDL103なんだから最低限音はそれ以下にはなるまいと思うのに、どうにもそれに大仰に奢られた見栄えの立派な分厚すぎるボディと専用に設計されたあまり美しいとは言いかねるシェルで大分損してる音に感じました。
でですね、何を言いたいかと言いますとですね、アレより全然いいっす、今回のコレ、ハイ。ハッキリ言ってあれはDL103の能力スポイルしてました。今回のは中身は全く同じ針ですが、このケヤキとカヤの木製ボディ換装DL103、スンごいです、以上。

 

徐々に試聴機組んでいきますので、皆さん是非聴きにいらして下さいね、ブライヤーウッドお持ちの方は持参して是非比較試聴をって、コイツいっちゃったよ、オイオイ・・・

 

 

DL103の事もアナログの事もオーディオの事も上記の記事の内容へのクレーム以外は全て→0466-20-5223