古のアナログ全盛期への時代には、実に数多くのブランドがそれぞれオリジナルのシェルを市場に問い覇を競っておりました。
メーカー謹製の標準型ターンテーブルにも、最近のプレーヤーの付属シェルからすれば考えられない程立派なシェルが付いていましたね。
今回、ブランドは明かせませんが、そんな古くからの時代から流通していたシェルで、現在でも販売されているとあるトーンアームにも採用されているシェルの仕上げ違い品がまとまった数確保出来ました。
ここ最近のシェルの価格高騰や、結構な金額の張る有名国内家電ブランドのターンテーブルに付属するシェルの余りのしょぼさや、超有名なアナログ等のアクセサリーパーツメーカー製のシェルが、中国製に切り替わった途端、価格は下がらず、クオリティは一気に下がったとお嘆きのアナログに造詣の深い皆様の為に、数量限定にて特別にお分け致します。

 

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ベテランの方ならば、あっ、どっかで見たなと思うかもしれませんね。
現在流通している一般的なシェルよりも肉厚な造りで、持った時の手応えも大変頼もしい作りです。
手掛けの位置も極めて適切な位置に強固に付いています。リード線はあくまでも標準的なおまけにすぎないとお考え頂き、皆様のベストと信じるリード線を合わせてご用意下さい。
また、SHUREのV15TypeⅢやお馴染みDL103の様なハイトのある針を装着する場合、付属のネジでは長さが足りなくなる事があります。
お客様持ち込みも含め、針の装着も同時にこちらでお受けする場合は、必要な長さの物をこちらでサービス致します。
また、取り付けビス自体に拘られる場合、或いはご自身でお取り付けになられる場合は、各アナログパーツメーカーから出されている各種長さ取り揃えたネジセットをお求めになられる事をお薦め致します。それらのネジを用いてのカートリッジ取り付けのご指名も勿論お受け致します。

 

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写真から肉厚な造りが確認頂けましたか?
アーム側端子部を除いて天面の長さ52㎜ 横幅が20㎜ 天面厚み4.1㎜
端子取り付け折り返し基部厚み 6.1㎜
自重:16.4g (リード線含まず) アルミ削り出し日本製

 

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リード線取り付け部の顕微鏡拡大写真です。
先端に丸みが付いているのが確認頂けると思います。これは造りの良いシェルの証で、リード線を付ける時に作業が非常に楽になります。最近、ここの部分がストレートカットの物を見掛けますが、そのタイプは正直使う方の気持ちを考えていないと思います。
下の端子が曲がって見えるのはレンズによる歪みの加減です、現物はまっ直ぐです。

お値段は5,980円(税込)です。

最近ごく普通のシェルも4~5,000円は軽くする時代になりました。そういった中でこの質感のこのシェルは間違いなくお買い得です、ぜひ、お買い求めになってみて下さい。取り付けに不安を感じられる方はご遠方の方でも遠慮無く相談下さい、少々のお取り付け工賃でお客様の針をお取り付け致します。

 

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最後に、今回ご用意したこのシェルに予め高品質のリード線を装着した仕様も御紹介いたします。
最近、話題のBlack Cat Cableがかなり高級なリード線を発表しておりますね、性能もさる事ながら価格も相当な物です。
今回そのBlack Cat Cableのリード線が採用している線材を少々拝借し、価格を抑えた仕様でリード線を製作し、このシェルに装着して数量限定でお出し致します。

価格は11,300円(税込)

気易く安いとは申し上げませんが、同クラスのシェルにこのグレードのリード線を組んだ場合、到底この価格に収まらない事はそれに必要な手間も含め、経験のある皆様にはきっとお分かり頂けるかと思います。どうぞ、お試し下さいませ。

最後に、アナログオーディオに長けた皆様には釈迦に説法になるかも知れませんが、ここ最近リード線の装着やカートリッジ装着に纏わる事故が大変増えてきました。
そもそも、売るだけ売ってそれに必要とするノウハウやサービスを提供しない或いは提供出来ない売り場だけは立派に揃えた超大型カメラ量販店や専門店を高らかに謳う家電量販店の自称オーディオコーナーの存在がそれらを扱う事自体が根本の原因ではありますが、それを今更言い出しても始まりませんので、その様なお店でお買い求められた物でも構いません、もし取り付けに少しでも不安を感じたり、買ったお店に頼みはしたけれど断られたり、或いはそのお店の店員の技量に些かでもご自身の貴重な針を託す事に危惧を覚えた場合は、どうぞ、不幸な事故が起こる前に我々に一声お掛け下さい。

尚、上記文章中、大型量販店のアナログに対する技量を揶揄するかの様な表現が見受けられましたが、全てが全てこの様なザマであると私の立場で断言する資格は確かにありません。超大型家電/カメラ量販店は日本中に存在し、そのオーディオ売り場の総面積及びその売り場に関わるスタッフも相当な物でしょう、その全ての人達全てに会って来た訳では無いので、飽くまで今まで私の接して来た範囲の狭い印象に過ぎないかも知れません。よって、その中にはまだ私が知らないとびきり腕の良い家電量販店のオーディオスタッフが、惑星直列とハレー彗星の同期程度の確率で巡り合えるかもしれませんので、その際はぜひ頼んでみて下さい。
酷い事を書いている様に思うかもしれませんが、もしその様なサービスの技量を有する店員がいたとすれば、彼らは結局全体主義的大型家電量販店の雇用形態やオペレーションには馴染めないお客様第一主義の、しかも芸術的志向を有す傾向が強い人達なので、そのお店に長くいる或いは長く居られるとは到底思えないからです。

また、全国にはまだ100店舗程度の、もはやその程度の残存数ですが、アナログカートリッジの取り扱いに長けた職人レベルのスタッフがいらっしゃるオーディオ専門店も確かに存在しています。
もし御近所でその様なお店に巡り合える方は、物量で圧倒する以外はアナログ的造詣も何も無い超大型家電/カメラ量販店ではなく、ぜひその様なオーディオ専門店でアナログ製品をお求めになりご相談下さい。
これは一店舗責任者を離れたアナログオーディオファンの立場としての、私の心からの想いであり願いです。