皆様今晩は

昨日の関東地方の梅雨入り発表と同時に神奈川県にある当店周辺も全く梅雨らしくない勢いで半日風雨に曝されていましたが、本日は打って変わって暑いの何の、日本本来の慈愛に満ちたたおやかな天候はどこに消えちゃったんでしょうねぇ・・・

さてお仕事です

 

 

依頼内容は御遠方のお客様から送られて来た自作系の電源ケーブルの組み直し作業なのですが、開けてビックリ、作成時にL線とG線がプラグ内部のクランプに挟まった状態で強く締めあげられていた様子で、これ以上行くと中から線材がはみ出して来ます。特にクランプ材はFRP等の絶縁樹脂系だったとしても、その締める螺子は金属でプラグ外に露出しますので、仮にこの写真だと赤い色の線になりますが、導線が締めつけられ被覆が裂けて内部から線材が一本でもはみ出してそれが内部で螺子に触れてそのままプラグ握ってコンセント差そうものなら・・・

 

 

先端を切り落とし剥き直して当店お得意のQED AIRLOC応用の角圧着処理を施し、プラグ装着時の内部での金属露出相当部には絶縁処理を施し万一の事態に備え、外皮を剥いた根元も見苦しいので伸縮チューブを被せます。今回預かったケーブル自体はクライナのAcca5、結構な高級線材ですね。プラグは独特な粘りと厚みを聴かせるJODELICAでした。どちらも優れた製品だと個人的にも思っています、あとはそれをどう活かすかですね。

 

 

はい、出来上がり、見ての通り同じ仕様で二本承りでした。それぞれ通電チェックと安全確認を兼ねて暫しの時間店頭試聴を行いましたが、お預かりした際とは大分表現力を異とした音楽再現具合に感じられました。敢えて言えばプラグや線材の持つ本来の魅力が聴こえて来たように感じられましたが、後はこのケーブルを受け取ったお客様が再び耳にされてどうお感じになられるかですね。感覚的な部分はともかく、少なくとも安全性だけはお預かり前よりは数段増してのお返しになった事だけを間違いないと思います。
今回はお客様の御要望で、同梱されていたアモルメットコアも通してあります。即ち今回のお仕事は当店から納めた物は技術のみと言う事ですね。こういった持ち込み依頼も喜んでお受けしますので、皆様も手元の自作系ケーブルに関わらずイマイチに感じている物やリフレッシュ作業を考えている既成品等御座いましたら、遠慮なくでんき堂まで相談なり依頼なり下さいね。

尚自作される方に余計なお世話ですが、クライナのケーブルはロゴの印字方向とケーブル指向性の→が逆向き表記となっておりますので作成時にはご注意を。またJODELICAプラグもドライバーの番手に注意して作業にお望み下さい。
また、冷たい様ですが、ドライバーの番手?っと思った方は、そもそもこういった作業はおやめ下さいませ。まぁかつて私の居た秋葉原のオーディオ専門店でも、ポジドライブも知らんとイタリア製の高級スピーカーのアンダーベースの取り付け螺子を本来規格の違うフィリップスドライブ(要するにプラス)で総ナメしてグダグダにして輸入元に逆切れしてる様なレベルの店員とか沢山見て来たんで、一般の方がドライバーに形状の種類やサイズごとに番手が定められている事を知らなくても仕方がないとは思いますが・・・
その後行った家電量販店では、FPコネクタ知らないTV販売のエースとか、預かった高級アンプを緩衝剤入れずに段ボール直包みして宅急便でメーカーに送って当然ボコボコになって受け取り拒否されて開き直る奴とか、プラハンマーで釘打ったりとかプラスの1番で2番の螺子を平気で回してこの螺子不良品~とか言い切るレベルのとか沢山いて暗澹たる気持ちを覚えた話はまた次回ね!

 

勿論私も無知から生じる沢山の失敗を繰り返して来ましたよ、故に全ては常に自らの所作に疑問を感じる事と興味を持って臨む事と経験でしか得られないと思っています→0466-20-5223