写真は米国はニューヨーク、ブルックリンに拠点をおくGRADOのカートリッジ、Prestige GOLDです。
今日のお仕事はお客様持ち込みのその針を、ShelterのシェルMode1011に抱かせ、シェルリード専門工房 KS-Remastaのビンテージ銅線使用のKS-VMS-3024Dを奢り、トドメに今話題のAET、ステンレス製中空ネジEVO-CSSHを装着します。最早このカートリッジに対してはこれ以上の何かは施せないかもしれませんが、見えない所では、今回のセッティングには不要と思われたシェル取り付け基部のゴムリングを外した上で、お客様お使いのプレーヤーにとっての適切位置へと針先を導いてあります。
各部調整を終えて店頭にて試聴するその音は、そこに投じたアクセサリー類がどれ一つ無駄にはなって居ない高い次元でのバランスが取れた再生音に感じられました。後はお客様のシステム上で評価を待つのみですね。

 

 

さて、上の写真ではAETのネジの僅か2.6φのセンターに穿たれた孔が確認出来ると思います。たったこれだけの事なのですが、今までの留め螺子をこのAETステンレス製孔開き螺子2本に差し替える事によって、単体で見れば『2本で6,500円もする高い螺子』から『6,500円の投資で考えられる限りの最高の変化』へと、このアクセサリーの印象が変わる筈です。
勿論その印象を裏付けるだけのリード線やキチンと組まれたシェルとの位置関係、その他の周辺環境が整った上でのお話ではあります。

アナログ再生は、設置、調整は勿論の事、細部に渡った精密な作業の積み重ねでもって個人個人が求める音へと辿りつく世界です。ついついプレーヤ単体、アーム単体、カートリッジ固有の性能や音で語りたくなる部分があるのですが、全体の調和を図ったセッティングが得られないアナログ再生は、ただの高価な部品を満艦飾に盛り付けただけの『一見すごい』機材なだけになり下がります。
等ととやかくと煩い事を書き並べる私自身が、未だその深奥を見極め切れている訳でもなく、ただ幸いにして、その入り口のきっかけは掴みかけている地点に立ててはいるので、そんな私で宜しければ皆様のオーディオ遊び、アナログ再生の手助けを出来ればなと、日々そんな事を考えながら仕事に臨んでいます。

一向に収まる気配のないコロナウィルスですが、ここは各自健康に留意しつつ行動し、インドアの時間を過ごすのに向いたオーディオに目を配り耳を傾ける良い機会と捉え、是非皆様のオーディオの、音楽再生のレベルアップの有意義なお時間として活用下さいませ。またその手助けとして是非『でんき堂』をご利用下さい。絶対外出禁止令が出ない限りは通常営業でドアノブその他接触ポイントをアルコール消毒を行いながら営業活動を続けて行きます。勿論来店頂かぬとも電話等での問い合わせも相談も通販購入も歓迎致しますよ。

 

オーディオ遊び、アナログ再生の一助に→0466-20-5223