皆さん今晩は、超お久し振りですね。
ご無沙汰の間、特に店主は新型ウィルスやインフルエンザに罹患する訳でも無く、相も変わらず世の中の不条理にクダ巻きながらケーブルの端末とかアナログカートリッジ弄ったりしています。先日はストレートアームのチップを針交換時に千切ってしまって往生された方の家まで半田ごてとか持参して救援に赴いたりもしていました、まぁその話は次回にでも。
オーディオと直接話は関係ないですが、ロシアのウクライナ侵攻から早一年、月日の経過にも再び彼の地で独ソ双方の主力戦車が砲火を交える事態の再現にも色々と感慨深いばかりです。歴史は繰り返すと言うか、人間の愚かさは凍てつく戦場に於いても回転ずしやにおいても電蓄AT車のハンドル握ってでも如何なく発揮され続ける訳で、そっち側には自分は居ない筈とせめてもの自覚が有る皆様方は、是非質の高いオーディオに適切な接続と設置を施し好みの音楽を心静かに愉しんで、ささやかながらの平和でも願いましょうね…

さてお仕事

昨今物凄い勢いで日本の小規模製造業は駆逐淘汰されています。その影響をモロ被って居るのがユニバーサルプレーヤ用のシェルです。カートリッジ付けてリード線繋いでアームに据えるシェルですね、特に標準的な物が絶望的な様相を呈して来ました。高級品はまだ少量生産でも商売的には成立するので幾つか存在しますが、かつて当たり前のようにアームの先に付いて居た一般的な造りの一般的な価格のシェルがもう本当にどうにもならなくなってきました。非鉄金属系削り出しの高級品の魅力は勿論あるのでしょうが、せっかくのユニバーサルアームに複数のカートリッジを誂え気軽に交換して使いたい際などには、一個3万とか5万とか8万円とかする様な高級シェルは気軽な遊びには余りに負担が高過ぎます、一般論ですが。
そこで安い針も高い針も同等に愛しているでんき堂としては、当面の間の普及価格帯シェルの確保をすべく、昨年アナログ関連の製品の製造を諦めた企業さんの手元に残っていたシェルの工場在庫の残りをごっそり浚って参りました。

 

 

その数は両手両足の指の数を全部合わせた上で10人分です。その数を多いと見るか少ないと見るかは皆様次第ですが、質量が9g程度(リード線/螺子類含まず)の軽量仕様の使い易いシェルですので、ユニバーサルアーム搭載機としては世の中で一番使用者が多いと思われるSL1200系列に組む際などは、当該プレーヤーの不親切な迄のシェル/カートリッジ重量級への対応の不可能では無い故の不誠実さからすれば、カートリッジ自重を差し引いて計算するとまず間違いなく必要になってくるシェルですから、その辺への理解の聡い賢明な方々からすれば必需品故に結構早くなくなるかも知れませんね。

今回はその当店として手配出来たシェルに対してK’sRemastaを主催するリード線の鬼の柄沢さんの協力を得て『本来は1万円はするんだけど…』と氏にいわしめるリード線をでんき堂用に無理言って二種類御用意頂き、当シェルと組んでのカートリッジ取り付け費用込みの専売品として限定数を販売開始と致します。
上記写真の左手、高純度8N-OFCクライオ処理撚り線使用のKS-LW-8100STD及び右手の高純度OFC6㎜単線仕様のKS-LW-1800STDのどちらかを選んで頂きお好みのカートリッジを持ち込みなり送り込みなり新規購入なり、兎も角そこに組んでの工賃込で11,600円税込と致します。
尚、この二種のリード線をどう選ぶかなのですが、柄沢さんは当然と言えば当然ですが自らが作成されるリード線への愛情と思い入れが強すぎで、氏に『で、僕はお客様方にどっちをどうすすめればいいのさ?』と問うと、結局最後はどっちもいいって答えしか出てこない(笑)ので、今回はお客様の要望を私が直にお伺いして話し合いをしながらお好みに応じてどちらか選んで頂く形と致します。
先に記した9g程度の重量のシェルに当リード線と螺子を足して凡そ10g~11g程度の範囲に納まります。また、シェル根元に見掛けるゴムリングは今回は不要との判断で用意していません。
この度は取り付け費込としての紹介です、即ち基本的にはシェル単体での販売は想定していません。理由は簡単で、皆様が思うほどこのリード線を奇麗に付けるのは容易ではないからですね。その上で尚『うるせぇ、お前より経験も技術も上だよ』とのプライドと自己責任を理解された大人の皆様には、アルミ製ビスナットを数種の長さを添えて工賃の代りとし同価格で販売致します。その際には取り付けされるカートリッジ側チップ径が1.0㎜或いは1.2㎜どちらなのかを指定下さいませ。要するにリード線のチップは本来使用するカートリッジに合わせて調整すべきもので有って、たまたま用意したリード線がシェルやカートリッジのチップとぴったり嵌合するなどと言う考えは傲慢とも言うべきものだし偶然に頼り過ぎと言うべきだからですね。
更に失礼の上塗りを承知で言えば、このチップ径の意味が判らぬ方と100円ショップ程度の工具や柔いピンセットでカートリッジ装着作業に臨もう等と言う姿勢の方にも、基本的には自己での取り付けはお勧め致しません、事故ります。
当シェルに限らずどこで入手されようとカートリッジの装着作業は余程の腕に覚えがない限りは遠慮なく当店まで申し付け下さいませ、店主は日本中のカートリッジ装着に纏わる不相応な自信から来る不注意にして不適切な取り扱いから当然の帰結として生じた不幸な事故は見聞きし飽きました。
再三再四コチラでも書かせて頂いておりますが、アナログカートリッジの装着はご自分で出来なくても一向に恥ずかしい事ではないのですよ。それぞれの分野に必ず専門家がいる様に、アナログカートリッジの装着は本来専門家の領域であり、またそれを行わずにただ売り散らかす、或いは持込みを渋る販売店の存在がおかしいのです。

 

数量限定:軽量級オリジナルシェル&K’sRemastaリード線組み込み済み/カートリッジ装着工賃含む11,600円税込→0466-20-5223