皆さん今晩は。

本日の関東圏は嵐の様相を呈していましたね。たまたま午前中は納品で表に出たのですが、天候も酷いし路上を走る電蓄半ちく自動車連中の運転もまぁ酷いのなんの…
ともあれ天候不良や無思慮なウインカーも出さないで突然車線変更する様な愚か者にもどうにか巻き込まれずに、風雨の中を無事配達済ませて店まで生きて戻ってきました、ヤレヤレ…さてお仕事。

でんき堂ではお客様お持ち込みのケーブル加工も多数行って居る事は以前よりご紹介させて頂いておりますね。中には私でも感心するレベルのお客様もおられて、例えば同じ条件のケーブルに各種メッキや仕様の違うプラグを複数種類取り換えながら取り付けてみて、最終的に最もお使いのシステムに条件が叶った物に再度作り直すなんて事をされる訳です。
今回はFurutechのFI-11シリーズがその実験の俎上に載ったのですが、電源プラグとしての同一シリーズに三種用意された無メッキ銅、金メッキ、ロジウムメッキ仕様と聴き比べた結果が無メッキ、即ちFI-11(Cu)で組んだのが一番宜しいとの結論に辿り着きました。

 

 

 

そしてここからが凄いのですが、この三種類メッキが用意されたこのプラグのケーブル導体への取り付けクランプなのですが、無メッキ仕様のみが樹脂製で、金メッキ及びロジウムメッキ仕様はステンレス製である旨の指摘をお客様より受けた訳ですね。言われて見ればその通りで、私もその事自体は知ってはいたのですが、コストの問題くらいに考えていて、それがじゃぁどういう意味なのかまでには深く考えを巡らしていなかった、より平たく言えばそんな事迄は気にしちゃいなかったのですが、この度件(←くだん、と読みます悪しからず)のお客様より

『メッキは間違いなく無メッキ銅仕様の音が自分には好ましいが、クランプの材質の差が間違いなく音に影響している部分を感じるので、FurutechのFI-11シリーズには本来存在してはいない、無メッキ銅のステンレスクランプ仕様を是非試したい』

となった訳です。
で、早速試しましたですよ、そういう拘り嫌いじゃないんで。フルテックの営業さんに頼み込んでステンレスクランプをパーツとして取り寄せ、FI-11(Cu)の樹脂製クランプと交換した姿が上の姿な訳です、外してある方が樹脂製ですね。

結論はと言うと、もうこれは笑っちゃうしかないのですが、違うグレードのプラグですね、最早。直接電気が通ったりしない部分のパーツ変更でこうも音が変化、基本的には性能向上方向へ変化してしまうと、ただ無闇にプラグのメッキの種類を詮議して居る事自体が愚かしく思えて来るほどです。勿論前提として、当店が加工するプラグは基本的に内部でQED AIRLOC処理応用の角圧着処理が行われているので、その時点で接続接点に関しての優位性は十二分に確保出来た上での試聴なのですが、それにしても一聴して分かるこの差には正直私も驚きました。
後日先の営業さんに無理言って出して貰ったパーツの件のお礼兼々、更に追加発注の希望を出しつつ(何しろこのお客様は手元のフルテックプラグの樹脂クランプ全てを交換することになったので)無メッキ銅仕様のFI-11(Cu)も早く製品としてのクランプをステンレス化した方がいいんじゃないのぉ?と余計なお世話で提案したら、流石先方はそれ自体が効果をもたらす事は当然承知している様子で、要はコストの問題だろうなと言うところはその受け答えで私にも十分わかりました。

よって、当製品の次期改良型はいづれそうなる様な気がしないでもないのですが、それが当面先な事も容易に想像できる事情は私も理解して居ますので、でんき堂としては是非とも皆様にその効果を体験して頂きたく、当店のみの施策になると思いますが、このステンレスクランプを一組2,750円税込みにて販売する事と致しました。つまりケーブル一本分の上、下流がそれぞれFI‐11(Cu)及びFI‐11M(Cu)で組まれている方は5,500円でクランプの材質変更遊びが出来ると言う事ですね。今回は当面の期間ですが、プラグお持ち込みの方には交換技術料は込みで応じます、またそれと同時にプラグ内の角圧着処理接続加工も是非ご検討くださいませ。

更に交換した残りの樹脂製クランプを用いて・・・

 

気になる方は→0466-20-5223

 

*尚、当クランプ交換はFurutech FI‐11M(Cu)/FI‐11(Cu)及び、他社供給用同等品においてのみ可能な作業です、念の為、悪しからず。