皆さん今晩は

2020年は訳の分からんドタバタのまま半分が終わろうとしていますね。
明日からの後半、少しは前向きな話題な半年間になる事を願ってます。
オリンピックぅ?なんだっけ、それ・・・

 

さて、お仕事

 

 

写真はオヤイデEXPLORER V2の端末処理の図です。同社得意の102SSC“精密導体”を用い、その径を複数用意したシリーズ展開されているケーブルで、0.75Sq、1.25Sq、2.0Sqの三種から選べます。今日はその中で一番線径の太い2.0Sq仕様を処理していきます。外見から察する印象はシンプルで扱いやすそうなケーブルですが、案外剥きに技量を求められるのが意外でしたね、特に先端を左右プラスマイナス用に切り分ける時が注意点です。
慎重に切り分け、先端剥きが済んだら、毎度お馴染ではありますが当店お得意の先端処理、QED AIRLOC応用の角圧着処理です。写真では右側が処理済みの姿ですね。ところで今回の御依頼は、元々はこのケーブルにバナナプラグを据えて欲しいと言う依頼でした。世間一般大概はその際には、この写真の状態で言うと、左側の撚り線状態に対してそれを捩ってプラグを被せてイモ螺子で締めると言う事が為されます。そう、ほぼ殆どのケースで何の疑問も無くそれが行われていると思います。でも果たして如何なもんでしょうかねぇ?
剥いて捩った線に螺子を締めて本当にそれで確実にプラグと線が結合されたと言えるでしょうか?ただ捩った状態の撚り線がプラグの筒内で螺子締めらて線形を維持できる訳もなく、結局のところは複数存在する芯線の半分も咬めていない事が実に多い様子です。
本来は、先端を半田処理するか適切なサイズの金属管スリーブを被せて圧着処理を施し、線材端末に螺子を咬むだけの強度を確保してからプラグの螺子締めを行うのですが、どこかでその部分の話が抜け落ちて、直に撚り線に螺子締めが横行するようになったのは一体いつからなのでしょうか・・・
それが駄目と言い切る積りもありませんが、そうする事で何が得られるかと言うと、大枚はたいて高価なプラグを装着した割には期待程の音質的改善も得られず、引けば線がプラグから抜けちゃう程度の線の留り具合だと思います。
先に紹介した半田は一旦置いといて、金属管スリーブの圧着、これは工具と部材が揃えられれば誰でも行えますが、思いの外高価な工具を用意して圧着をしてもこれが大概は上下から咬む二点圧着式で、二点圧着とは結局の所、被せた金属管筒内の全線を均等に咬む能力はありません。つまり数十本の複数の芯線に均等に加圧は行えていませんよと言う事です。
勿論自動車の電気配線や一般的な電工作業にはそれで十分なのですが、せっかく高価なオーディオグレードの線材の多芯線を一本も余さず接続機器へ叩き込みたいってのがこの趣味に携わる方の多くの方の想いなのではないかと思います。そんなこんなんで、当店ではケーブルに対して全周囲よりの圧倒的な加圧力で線材とプラグが金属的融合の図れるQED AIRLOCをお勧めする機会が多いのですが、既存のバナナプラグ等での端末処理も勿論数多く承っております。その際には、今まで述べた中でも線材先端へのプラグのアプローチがそのAIRLOC専用プラグの次に確実と思われる、再三くどいですがQED AIRLOC応用の角圧着処理を施した上での一般プラグ装着をお勧めしています。
まぁ写真を見れば一目瞭然だと思いますが、右側と左側、どちらの状態にプラグ据えてご自身のオーディオに接続して音楽聴いて見たいですか?て話な訳ですね。勿論絶対左側!って方にも気持ち良く対応致しますから遠慮はなされないで結構ですが、今回はご依頼下さったお客様が、ケーブル先端処理時の当店の勧めるAIRLOC処理等をまだご存じなかったご様子だったので、そこの所をご説明させて頂き、それなら是非右側の状態にしてのプラグ装着をとご所望頂けましたので、通常の線を剥いてプラグを装着する工賃を角圧着処理8箇所分込みへの多少の金額追加を伴う変更を了承頂いての作業開始です。

 

 

はい、出来上がりました、相当強く引いたぐらいでは取り付けたプラグが抜ける様な事はない仕上がりですよ。今回の装着に指名されたのはaudio-questのプラグで、世間でかなりの確率で抜け落ちる寸前の姿でケーブル先端にぶら下がっている姿を見掛けることの多いプラグでもあります。勿論それはプラグの問題と言うよりは扱い方の問題ではありますが、そこの問題に明確な答えを持って臨んでる姿もあまり見掛けません、いずこも捩ったケーブルに直に挿してぷら~んと・・・
でんき堂ではそういった状態の既成品ケーブルも数多く手直しを承っています。角圧着処理後にそれを手にし耳にした皆さんの多くが、外見上はさほど変わらずにプラグを握った際のケーブルとの装着感の手応えと今までと同じケーブルとは思えない鳴り様に驚きかつ喜んで下さります。
QED AIRLOC処理、及びその応用の角圧着処理他、ケーブル端末の綺麗な処理と確実な接続で得られる、まだ耳にした事のないご自身の機材のポテンシャルを是非体感下さいね。

 

端末処理、ケーブル持ち込み、送りこみ歓迎です。勿論新規購入もね(笑)→0466-20-5223