皆さん今晩は

コロナ自粛のGW最終日の今日は、当店のある神奈川県上空では雷を伴った激しい雨でした。連日の地震に雷と来て、次はなんでしょうねぇ・・・

 

 

さてお仕事

まず書き出し前にお断りですが、これから提示する物は全てどなたにでも起きえる状態であって、作業した方や製品その他を論(あげつら)う物で無い事は予めご理解下さいね。
その上でコチラ、人気のzonotoneのスピーカーケーブル、6NSP-Granster2200αにオヤイデ電気のSPSLが装着された姿で、組み合わせ的にも見栄え的にも良くある例ですね。
今回のお仕事は、コチラをお客様からお預かりしてのリフレッシュ作業です。

 

 

イモ螺子を外します、孔を覗けば導線がどういった姿で筒内で過ごしていたか伺えるかと思います。

 

 

多芯線を捩ってイモ螺子留めすればまぁこうなります。イモ螺子を締めた際に導線が引き千切れ、写真にある様にプラグから抜き出すとその破片が出てくるのも、このタイプの組み合わせではお馴染みの光景ですね。
それは誰がやってもこうだし、私がやっても同じ結果でこうなります。けれどもせっかくの凝った線材に高価なプラグを用いてまでのこの結果は些か残念ではありませんか?

 

 

なのでこうします。
まずは縮れていじけた線を切り落とし剥き直して、実はこの線は剥き方もコツがあるのですがそれはまた次回に譲るとして、専用スリーブを介してQED AIRLOC応用の角圧着処理を施します。写真では下側に金属の角柱上になって写っているのがそれで、撚り線が専用のプレス機によってスリーブ内で一本の棒状金属化しています、電気的接触は抜群の状態ですね。
同じく上のプラグ内のネジ穴から覗いて居るのもそれで、角柱の平面を活かしてそこにイモ螺子を締めあげます。
先の写真を思い返して頂ければですが、同じイモ螺子で撚り線とこの状態への締め上げで、果たして再生音は同じ結果になるでしょうか?

 

 

全ての端末に同じ作業を施し強固に締め上げ、今回はお客様のリクエストで、狭いアンプ背面等でのもしもの事故に備えて、金属露出部即ち通電部分を減らす意味合いと見栄えを兼ねて、プラグを接続部以外は伸縮チューブで覆ってしまいます。

 

 

はい、完成。
持ち込まれた時とは凡そその見栄えを異とした仕上がりでは無いでしょうか、勿論その音もそこから得れる印象を決して裏切らないと思いますよ。でも、ケーブルもプラグも一切変わっても居ないのですね。
また、今回も最近当店ではすっかりお馴染のアモルメットコアを通しました。NS-145 1,320円税込/個 及びアシスト的に使うと能力を増すとメーカーが説明するNST-159 1,100円税込/個  のW通しです。

結論としては、このタイプのケーブルにこのタイプのバナナプラグを直付けすれば、どなたでも当初の写真にある様な姿になると言う事であり、決してそれが正解とは思えないにも拘らず世の中の大半のケーブル端末はこの状態かコレより酷いレベルにあると言う事です。
これはプラグやその作業者の問題と言うよりは、メーカー、オーディオ雑誌等のメディア、販売に携わる店頭を含めたそれに関わる全体での、モノの優劣と新旧ばかりを騙りたがり、実際に使っていくに当たっての本来あるべき姿の提示不足なのかなと私自身は感じています。理想の姿とか望むべき仕上がりの見本的作例や方法等、それを知った上で、敢えてユーザーサイドが自らの技量の及ぶ範囲での好きな程度で済ますのは各自の自由であり選択の問題だと思うのです。

尚、今回の作業はお預かりケーブル左右ペアに対して

プラグ脱着8個分、外皮剥き4回、内被剥き8回、伸縮チューブ赤白黒装着計20点、角圧着処理8点、作業時間約1時間で8,000円目安です。
尚、アモルメットコアの代金は含まれておりませんが、作業時に同時装着ならばその通す作業工賃自体は上記の範疇です。

 

剥いた線を捩ってプラグをイモ螺子で直締めが駄目だと断罪する資格は私にはありませんし、ここに紹介した方法が絶対だとも申しません。これらは全て『でんき堂的一例』に過ぎませんが、もしお客様の目にこの状態が好ましく映り興味を抱かれるようでしたら、その価格の安い高いも是非ご自身で判断されて当店まで一声お掛け下さいね、勿論既存使用品、オークション入手品、他店購入品の持ち込み歓迎ですよ。
また、コロナ自粛化のこんな状況下ですから、当店への距離に関わらず電話で連絡、宅急便で送りこみで全然構いません!

 

綺麗な仕上げのケーブルで綺麗な音を出して自粛を過ごしましょうね→0466-20-5223