皆さん今晩は

諸般の事情でせっかくの春のお出掛けもなかなか思うようにいかない毎日ですね。一連の騒動に対して一個人としては全くの無力であり、せいぜい消毒に努めて人出の多い所を避けて大人しく過ごすしかない訳ですが、嘆いてばかりいても始まらないので、せめてオーディオを趣味に持つ皆様はこういった機会を上手く活用して、日頃なかなか手の入らない部分にも光を当てて行きませんか?
ということで本日は普段忙しくて、そこが弱い所は分かっちゃ居るけど放置されていた私自身のシステムの細かい部分の手直しの話で、店主の懐事情の兼ね合いもあり、景気良く何か買い替える話では無く、出来るだけ既存の物を活かして堅実にオーディオ環境を改善していこうと言う事です。イベントが取り止めになったりして自宅で腐っていた皆さんの何かのヒントにでもなると嬉しいですね。

そもそもがCDプレーヤーの不調でメーカーに修理に出した際に、散々っぱら人様の電源ケーブルを作り替えたりリフレッシュして来た自分のシステムが一番放置状態だった事に恥ずかしさを覚えたからですね。
7~8年前に入手した今は亡きCSEのケーブルが挿さっていて、それ自体は値段相応のちゃんとした物には間違いないのですが、日々皆様のケーブルを弄って居る側としてはどうにも締りが無い姿です。勿論オーディオ的改善はしたいのですが、当分は超高級品に差し替える様な甲斐性は今の私には無いので、ラックから機材が抜けて手が入り易い機会を利用して、最低限の手入れと予算で最大限の効果を狙います。

 

 

まず元となるケーブルの頭を外して、状態の確認です。高級品では無いですがホスピタルグレードの端子は特に劣化も無いので再利用で決定、端子部各所を歯ブラシで磨いて、被覆は中性洗剤で綺麗に拭きあげておきます。
線材の端は切り落として剥き直して当店でお馴染のQED AIRLOC応用の角圧着処理を施します。モールド製品と一部の高級品を除けば、世の中のオーディオ用の殆どの交換型ACケーブルは撚り線を直にプラグ内で締めあげてあるだけで、それが悪い訳ではないでしょうが絶対的正解でも無いと申し上げておきます。プラグ自体を交換しないでも、この角圧着処理だけでも接続接点部分の導通に関する部分は大きく改善されますよ。
端末を整えたら今回は一般的なメッシュシース、所謂SFチューブを被せておきます。アコースティックリバイブにカーボン織り込み仕様の高級品も存在しますが、当初のお金は余り掛けられない方針(と言うか現実)に沿って今回は一般的な電在屋さんで入手できるそんなに高くない標準品を被せます。尚、経験した方には不要な話ですが、このチューブ掛けは決して簡単な作業ではありません。
さて、多少の手間を伴って無事ケーブル全体にSFチューブを纏った姿はそれだけで高級品の見栄え、やはり見栄えも大事ですね、勿論見栄え以上の効果を音にも感じさせてくれる処理ですよ。
端末の処理が済んだら外したプラグを再装着です、せっかくなのでカーボン系の接点改善剤を各接点に塗っておきます。

 

 

さてお終い、左が元の姿、右が処理後です、全然グレードの違うケーブルに見えなくもないですよね?
実質新規購入品は無くて、端末処理とクリーニングとSFチューブが主ですが、漸く自分のシステムも明快さと鮮度の伴った再現性を得られた事は接続する以前にほぼ確定です、今から音出しが愉しみですね。
皆様も一旦線を抜いて端子類磨くだけでも十分効果は得られます、今回程度の作業ならば持ち込みで5,000円程度から店頭でもお受け致します。勿論その際に高価なプラグにチェンジとかアモルメットコアを通すとかオプションは皆さんの意志と予算で如何様にも行えます、是非こういった機会にでもオーディオの細かな点にも目を向けて手を入れてみましょう。でんき堂としてお手伝いできる事は何でも致します、遠慮なく相談下さいませ。

 

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