オーディオ機材における電源ケーブルの質が及ぼす影響の大きさが当然の様に認識されるようになった昨今、今更私がそれを声高に叫ぶ必要が無くなったのは有難いですね。30数年前に、それが取り外せないタイプのアンプの電源ケーブルを、一生懸命とっかえようとして周りから馬鹿にされたのと比べると隔世の感があります。まぁ当時はインレットタイプの交換前提の作りのオーディオ機材は極めて少なかったので、それ自体が市民権を得るのは確かに難しい環境下ではありましたが。
さて、時代は変わって、殆どのオーディオ製品がACインレットタイプを採用する様になって、自由に電源ケーブルを選べるようになったのは素晴らしいのですが、替えれば大概その効果に驚いて皆さん次々と手元の機材の電源ケーブルを交換したくなる訳ですね。そうすると必ず行き当たるのが眼鏡型プラグ問題です。高級機や大型機材には採用事例が少ないのですが、映像系機材や小型製品に比較的多いのが眼鏡型プラグ、横に寝た8之字みたいなアレですね。一部松下系列製品が片側が四角いのを採用していますが、とにかく交換出来るACケーブルで有りながらオーディオグレード的には殆ど製品としての選択肢の無い形状で、そうなるともう自作しかないのですが、それとてオーディオグレードの眼鏡型プラグ等と言う物は市場に製品としてそう種類も無いのです。その点、電源アクセサリー関係の雄、フルテックさんは流石ですね、カタログ眺めるだけでも各種グレードの電源プラグに並んで眼鏡型も用意されていて、その数は2019/11現在で4種類。
今回はその中から最近彼らの製品に施され評判の良いNCF仕様のFI8.1N NCF(R)、(R)はロジウムメッキを表していますが、そちらを選択してケーブルの作成です。反対側、壁側のプラグにはスタンダードなFI-11Mのやはりロジウム仕様をあてがい組とします。
製作工賃が製品代プラスで確かに掛かるので、完成品より安いと言う意味でのオリジナルの選択ではないかも知れませんが、好きな線材とプラグと既存製品に存在しないプラグ形状を用いたオーディオ用の構成の電源ケーブルを、更にここが重要ですが、2.5mでも0.8mでもお好きな長さで誂えられるのが、こういった作成系のメリットです。
皆様も自作まではなさらぬとも、組んでみたいプラグと線材指名して、でんき堂までご相談下さいね。一本あたりの基本作成工賃は凡そ5,000円で、その他シース掛けや端末に対する処理、ケーブルの始末の難易度で多少の追加が発生する事が御座います。最近でんき堂では御依頼頂く機会が増えて来たお仕事ですね。

 

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