写真は1981年登場の、良かった頃ってのも語弊がありますが、とにかく今とは会社の姿も姿勢も全然違った頃のVictorの、X-1ⅡというMMカートリッジです。マグネシウム合金ボディにシバタ針の採用で、当時で27,000円と言う価格は超高価と言う程では無くとも、現在の物価価値に直せば60,000円弱かな、最早現在の彼らには望むべくもない製品ですね。
コチラはそんな輝いてた頃の当時のビクターファンのお客様がオークションで手に入れられた物のお持ち込みです。シェルに組み替えて新しいリード線を奢るのが私の今回のお仕事です。
今回はズートコミュニケーションのANALOG RELAX吟醸リードを選択しました。コチラの最も購い易いStandardシリーズから“Vocal”をチョイス。他にはJAZZ、PianoTrio、ROCK、POPSの各選択肢があって、線材や構成が各々違って音にもその差が表れてはいますが、その命名はあくまでズートコミュニケーションの万木社長のセンスであって、決してそのジャンルの音楽専用と言う意味ではありませんから、皆さんも自分の感覚で自由に選んでくださいね。
無事組み上げ調整を終えて店頭で試聴する音は、なるほどビクターはいい会社だったのねと素直に頷ける物でした。
因みに現在のビクターはオーディオ的には見てのとおりですが、その意思を引き継いだ製品をフェーズメーションが展開していますので、育ちの良さを感じさせる穏やかで深遠でたおやかな彼らの音を愛してる向きは、是非そちらもご検討くださいね。

 

アナログカートリッジの持ち込み取り付け調整致します→0466-20-5223