皆さん今晩は。本日(2019/10/22)は新しい時代の節目を感じるに十分な日でしたね、オーディオ業界にも新しい時代が訪れる事を切に願います・・・

さて、ここをご覧になられる方には、でんき堂はDENONのDL103の事ばかり書いてね?と言う印象をお持ちかも知れませんね。確かに当店のブログや当店を紹介して下さる誌面等では大変登場機会が多いカートリッジですが、要するにMCカートリッジとしての定番であり使い易く歴史もあり安定感もあり、でんき堂として他社との販売に於いても競争できる条件を持ち得ていると言う面が多分にあります。筆者自身としてはあくまで皆様のアナログ再生の愉しみや入り口を担当したいと言う想いに於いて、こういった定番カートリッジを紹介しています。
個人的には今まで古今東西の100種類程のカートリッジを所有してきて耳にして、仕事と言う意味では更にその数倍に接して来ましたが、正直言ってどれもキチンと接続して調整して使ってみれば、それぞれどれも素晴らしいのですね。決してどれかが飛び抜けてと言う事はなく(飛び抜けた価格、性能の針は勿論存在しますよ)、どのカートリッジもその価格に応じた範囲で使い方を誤らなければ得意とする再生傾向の範囲で必ずベストな音が出るのだろうなと感じています。
勿論そこには個人的な好みがありますので、どれが一番いい針だ的な、限られた範囲での浅い経験で語る独善的な感想を開陳する気は毛頭御座いません。勿論5000円の針と50万円を超す様な針を同列で論じる物でもありません、それぞれの範囲に於いてどれも素晴らしいと言う事です。
敢えて言うと、私個人は自宅では比較的グレースのF-8Lを耳にする時間が長いですね。これも決してこの針が私の中で一番音がどうこうとかではなく、幾つか並ぶプレーヤーや複数構えるアームには色んな種類の色んなグレードの針が据えられてはいますが、普通に聴いてる分には気にならない音だから程度の理由です。まぁこの気にならない音と言うのが結構大事なのですがね・・・

 

 

閑話休題、今日から暫くオーディオテクニカのカートリッジの事を書いていきます。
理由は簡単で、恐らく国産で一番種類も数も豊富なこのアナログカートリッジブランドを、漸くでんき堂としての販売も含めた競争力を持って紹介できるようになったからです。決して個人的な好き嫌いで今まで紹介を控えて来た訳ではありません、要するに今まで同社のカートリジがアナログを不得手とすると言うか、シェルにカートリッジも満足に付けられないレベルの大手量販ばかりが安い価格で扱って居て、でんき堂的には価格面で太刀打ちしようもない取引条件で気持ち良くお客様方にお勧め出来なかったのです。

だって

『オーディオテクニカはとても良い針です、当店のオーディオテクニカの高級カートリジ類はアナログ製品も満足に触れんような店員が跋扈する超大型家電量販よか2割はお値段高いです、理由は大人の都合です』

なんて話はききたくないでしょう?

半分冗談半分本気の嫌味はさておき、ようやっと心からオーディオテクニカのカートリッジを皆様に当店より買って下さいと言える状況が、でんき堂開店以来、蝉が卵産んで孵化して幼虫として土中で幾歳過ごしてようやっと成虫になってひと夏過ごして死ぬくらいまでの歳月(ハッキリ言ってなげ~よ、おい)を要して漸く整いました。

まずは早速、オーディオテクニカ新製品のAT-OC9XSL(98,000円税別)を、同時に発表された事実上の専用シェルAT-LH15H(11,500円税別)と組んで音出しです。
オーディオテクニカのMCカートリッジには30年以上続く、有名な一連のAT33系列シリーズが存在するのですが、こちらの系統はどちらかと言うと切れ味とスピードで勝負する帰来が強いのに対して、今回ご紹介のAT9系列のボディを纏うシリーズは、20年近く前のART2000を含め、厚みと濃さを主体とした音作りの様に個人的には好ましく感じています。

と、少しは音のレポートを思いましたが大分話が長くなったので、取り敢えず今日はここまでとして、現在でんき堂店頭ではAT-OC9XSLが試聴出来ますよと言うところで筆を一旦おかさせて頂きます、おやすみなさい。

 

audio-technica/オーディオテクニカのMCカートリッジの御用命、ご相談は→0466-20-5223