皆さん今晩は

アナログプレーヤーのアームの女王と言えば『みんな大好きSME』ですが、有名な3009や3012を初め日本主導型の3010Rも含めて、ことそのケーブルになると途端に自由度が制約されてしまいます。
理由は簡単で、SME独自の平行5ピン型端子が全く他社に採用事例が無く、端子自体も供給がされていないせいかケーブルアクセサリーメーカーからもSME用の交換ケーブルは出て居ないのですね。途中から頑固な英国人も新しい方法を採用しましたが、一般的アームメーカー他社がアーム基部からDin5ピンでもって垂直に信号取り出すのに対して、何故だか英国人奴らは、彼らの工業製品に対しての変態的独創性を表す、最近はやりの言葉で言う所の『フォースの英国面』(=市井で日常の常識的価値観に捉われて日々生きる我々には到底理解出来ない、英国人が時折強烈な個性でもってその存在感を兵器や仕組み、工業製品等に対してのアプローチでもっての独創性を発揮する際に、一部の人々が敬愛と揶揄の念を込めて用いる表現、所謂『どうしてそうなった?』系表現  )を存分にこのアームにも発揮して下さりまして、RCA端子を採用したまでは良かったのですが、RCA端子がアーム基部からの横出しなんですよね。即ち通常のRCAケーブルがまず大抵のプレーヤーではその横方向の長さ故にとり回し的に使えないんですよ。故にRCA端子と言う極めてポピュラーな端子を採用しながらも結局L型プラグを用いたSME専用ケーブルを用意しなくてはならず、市販のケーブルに汎用性を求めるのはまずもって無理と言うもう何が何だか・・・
先に述べた平行5ピンの旧製品にも輸入元が結構な費用でこの横出しRCA化の改造を受け付けてはおりますが、高い費用と引き換えに結局は事実上の専用ケーブルが必要だと言うのもなんだか。また、RCAケーブルとは言え、SMEの純正ケーブルはアースの取り回しにも他と違う面があるので、仮に上手く一般のケーブルが刺さっても結果が思わしくない場合もあるんですよね、余程ケーブル内部の構造に精通してアースに配慮しないと。
と言ってもやはりSMEのアームは美しい、使ってみたい。でもこのケーブルはなんとかならんのか?そういった声は当然多いので、平行5ピンの件は一旦脇に於いて、横出しRCAタイプのSME用ケーブルはでんき堂で以前よりお作りしています。
今回もその存在を聞きつけたお客様が来店下さり作成致しました。基本的に仕様の説明や長さの希望をお伺いしてからの作成ですので、即お渡し可能な在庫が普段は手元にない事は予めご了承くださいませ。ご注文頂いてから1週間以内程度でお渡し可能ですよ。
switchcraftのL型端子と、同じくSMEオリジナルケーブルが採用するRCA端子に構造が同じ3502(≒国内流通の3502Aとは仕様が違います)を用いて、アースの取り回し構造もSMEオリジナルと同様にして作成してあります。
線材は20WAGのMIL規格平行二芯シールド、長さは1.25mまでは23,800円税込で作成致します。写真にはSFチューブが被さっておりますが、こちらは追加メニューで承っております。ケーブルを結わえてある革バンドはフォノファイルさんの便利なケーブルクリップで三枚で800円、その一枚をサービスでお付けしています。
横出しRCAタイプのSMEユーザーの皆様には一度お使い頂くのも良いかと思います、相当数を今までにお作り致しましたが、お陰さまでご使用いただいた皆様からの評判も上々の様子です。
尚、写真には映っておりませんが、別途アースケーブルも一本お付けしてあります。

 

 

MIL規格のSME用横出しケーブル作って!→0466-20-5223