皆様、沖縄で雪が観測されるのか?級の大寒波到来の折、お変わりございませんか?

今月よりでんき堂スクェア湘南では、トライオード強化月間と銘打ち、連日お買い得製品が店頭に並びつつあります。
どれも人気のお馴染みの製品群ですが、その幾つかを順を追って紹介してゆきますのでお楽しみに。
寒い季節は真空管の灯す暖かげな光をぼんやり見つめて音楽聴いて過ごすのが一番ですよ!

TRV-P845SE / メーカーデモ機特価処分品(→:現行モデル)

定価:604,800円(税込)のところ37%オフ

販売価格:378,000円(税込) 

完売しました。

 

S__18399235

何年か前に登場した、845という巨大な三極管を採用したTRV-845SEプリメインアンプの存在感には心底驚きました。
そもそも845という球は1000Vとか組み方では500Vとかの電圧で動作する一般には扱いにくい球というか手が出しにくい物で、それを組んだ製品としては極めて存在が稀でした。
更にそのドライブに2A3を奢るという何が何だかの豪華モデルで、価格もクラスで群を抜く勝負価格。
その大きな真空管が聳える強烈なビジュアルと、勿論そこから導き出されるパワフルなサウンドで

「トライオードやるなぁ」

の印象を強烈に市場に与えながら、同価格帯のトランジスタアンプを凄い勢いで蹴散らしました。
それに伴う高い評価と人気を得て当然出てくる声が

「こいつのパワーアンプ版ないの?」

であり、その問いに対するトライオード山崎社長からのストレートな回答が、今回ご紹介するこのTRV-P845SEとなります。
外見上から得られる視覚的差異はボリュームとセレクターの各ツマミの有無程度。
カタログを見てもスペックは共通等と記されており、単純にセレクター系統とボリュームを排したシンプル化に伴う低価格化かな?と納得しかけましたが、アンプを知る一つの基準としての重量ですね、あれ?カタログ記述で取り払った側のパワーアンプの方が1kg重い、42kg。
簡単には持ち上げる訳にいかない脊椎破壊級の重さで、もうここまでくれば41kgも42kgもどっちも一緒でしょとも思いますが、何故シンプルな方が重いのかな?
ともかく初段の球の変更があって、パワーアンプだから入力端子は少なくなって、でもボンネットが少し違くてスピーカーターミナルが豪華なWキャッチ仕様になっていてと。
パワーアンプなので-3,-6,-12db三段階の入力ゲイン調整が在るのは、他のマルチ使い時に他のパワーアンプと併用する際や、プリ等の送り出し側との整合を取る時にとても便利ですね。
また、バランス入力を持つので、真空管型にとっての理想的配置であるスピーカー直近でのスピーカーケーブルを短く配しての設置ですね、こういった使い方の時は、手元に操作系、即ちプリアンプを置いて、思い切りよくバランス接続で長くケーブルをとって、スピーカーケーブルは可能な限り短くする方が、オーディオ的には得られる物が多いと思われます。
今回現行品のこちら、恐らく一台限りになるでしょうが、お得なメーカーデモ機で特価品です、良質なパワーアンプお探しの向きには是非どうぞ。

これより

TRV-M300SE / モノラルパワーアンプ:ペア / メーカーデモ機特価処分品(→:現行品) 

定価:410,400円(税込)のところ37%オフ

販売価格:256,500円(税込)

完売しました。

 

 

S__18407426

せっかく出た話なので先ほどの話を少々補足しながらこちらのアンプに移行します。
オーディオの接続時にその使用環境に応じて、プリ~パワー間の信号ケーブルと、パワーアンプ~スピーカー間のスピーカーケーブルの、そのどちらかを延ばさなければいけないという事態に直面すると、一般的にラインケーブルは皆さん短く使いたがり、スピーカーケーブルは結構延ばしても構わないという風潮を感じますが、実際に試す機会があれば是非その逆、スピーカーケーブルは可能な限り詰めて、バランスケーブルでプリ~パワー間を長く繋いでみてください。
勿論両方短きゃそれに越した事も無いのですが、再生機器とプリは手元にあって、パワーアンプとスピーカーが部屋奥に配されたオーディオは使い易く、また良い音も得やすい物ですよ。
また、バランス伝送≠バランス回路設計←機器類がバランス端子を有す事と、その機器自体がバランス回路設計である事は同義ではなく、今ここの話では必須ではありません、あくまでノイズを受け難い方法での信号の長距離伝送を狙ってのバランス線接続です。
それらも踏まえて、いつまでたっても二本のスピーカーの間にずらっと全ての機械が並列してそびえる雑誌的試聴会的オーディオ配置もそろそろ考え時ですよね。

さて、この論で行くと、何故世の中にはモノラルパワーアンプが存在するのかも多少見えてくるのではないでしょうか?
一部の高級トランジスタアンプ屋はステレオパワーアンプの上位にその存在を置き最高級化したがりますが、本来は価格帯に関係なくステレオ配置に応じて必要になってくる構成、接続方法であり、例えばこのTRV-M300SE等がそれにあたりますが、左右に展開する一対のスピーカーの最直近に最短のスピーカーケーブルでパワーアンプを接続して、スピーカー~アンプ間の行った帰ったによる電気的負荷を減らす意味では、モノーラルパワーアンプ接続がほぼ間違いなくベストになる事でしょう、特に真空管に於いては。
一度試されると直ぐに気が付く面は圧倒的なリニアリティ、レスポンス感ですかね、歯切れ良さにこ小気味良さ。

よく見かける家電量販の愛の無い売り場でセレクターに通された真空管アンプが、総延長何十メーター先の果てにあるスピーカーを、痩せ細った音色でキリキリと音を出させられた上で、同価格帯というだけで何の共通項も無いトランジスタアンプとセレクタースイッチ一つで切り替えられて、同一スピーカーの聴き比べが成立するかのような悲惨な接客がまかり通っていますが、あれはいくらなんでも無茶でしょ。
どうしても真空管アンプとトランジスタやデジタル型のアンプとの比較試聴したい方は、せめて真空管だけはセレクターから解放してあげないと何の意味も持たないですよ、余計なお世話かもしれませんが。
何しろセレクターに繋がった上にスピーカーケーブルが長いという状況は、真空管アンプにとっては何のメリットも得られないどころかただの虐めなので、同じ状況下でのトランジスタアンプとの比較自体が何ら意味が無いというか公平な比較として成立しえないのですね。
逆に言えばセレクター噛んでいてもトランジスタアンプ同士の比較ならここまで言う気はないので、どっかの量販店でもある程度の比較試聴は成立するかも知れませんね。
まぁしかし、そのオーディオコーナーが量販店としては奇跡の静粛性、即ちギャーギャーくだらない社歌やBGMや店内放送等の喧騒がなく、躾を知らない煩い餓鬼どもが泣き叫び走り回る状況がなく、また、特定の利害やブランドを背負った特定のメーカーの説明員ではない純粋に好きでそこに立っている極めて稀有な存在の良質なオーディオ愛好家たる店員に巡り逢えたらという多少の奇跡は必要でしょうが。

何だか300Bパラシングルのモノーラルパワーアンプの素晴らしさを語る積りが話が反れまくってここまで来てしまいましたが、とにかくお買い得のパワーアンプ、良い機械で機会なので、是非一度使ってみませんか?こちらも恐らくご用意出来るのは1ペア限りのメーカーデモ機特価品です、チャンスですねぇ~。
それにくどいですが、こいつの良さだけは、取り扱いぐらいはあるでしょうが、箔付け程度にオーディオ並べた程度の家電量販店の売り場ではまず体感は無理ですね。(←特定の団体や売り場、企業等を名指した物ではありません、念の為、悪しからず、以上。カニ違ったエビちゃん元気?)