ある程度アナログオーディオに進んでいくと、やはりモノラル盤はモノラルカートリッジで聴いてみたくなるものです。
ここで多くは語りませんが、ステレオ針は上下左右に感度があり、モノラル針は縦方向の振幅にのみ反応します。
ステレオ針でモノラル盤を聴いていけない訳ではないのですが、不要な振幅がジャージャーと再生されてあんまり落ち着いて鑑賞できないと思います。
中には古いアナログだからこんなもんだろう、と、好意的に誤解されていて、モノラルアナログ盤をモノラルカートリッジで聴く喜びを知らないままの方も案外多い様子です。
そんななか、やはりDENONの“DL102”はモノラル再生の定番としてアナログ遣いは一度は意識する存在なのですが、実はもう登場以来50年以上の歴史をもつこの奇跡のモノラルカートリッジDL102は、現代の幾つか存在する他社製のモノラルカートリッジとは違い、出力の段階で、つまりピンの数が信号とアースの二本のみの本当のモノラル構成なのです。
他社のほぼ全てのモノラルカートリッジは信号をパラレルで出していて赤(R)白(L)緑(ER)青(EL)4ピンのシェル接続が可能ですが、DL102はモノラル時代に作られたモノラルカートッリッジなので、接続対象もモノラルシステムだった訳ですね、つまりスピーカー一本の時代です。
幾らモノラルレコードでも、今はシステムは皆さんステレオ構成で左右にスピーカー配していますから、一方だけから音が出ればいいやと割り切るのも結構難しいでしょう。
ではDL102をステレオ時代の我々はどう使うのかと言うと、二本のピンに対しそれぞれ、赤(R)白(L)と緑(ER)青(EL)をリード線束ねて差し込むわけです。そうやって左右のスピーカから均等に同じ音を再生すると、左右間の中心に深いストロークの呼吸するかのように伸張を繰りかえすモノラル再生の深淵の一端に触れることが出来るわけですがその話はまた今度にして・・・
 
で、話がそれましたが、コレが実は難しいんですよ、一本のピンに二本のリード線を挿すのって。
DL102特有の長く飛び出したピンの奥深くまでに端末を折り曲げて一本目を挿し、更に二本目を挿すのですが、この一本目の端子を曲げる時にリード線のあの小さな端子の首が弱い場所があって、ポリッと簡単に折れるんですよ。
泣きますよ、あれは。
むかーし昔にはあったんですよ、1端末→2本だしのYの字したモノラルカートリッジ様リード線が。確かグレースとかで。
で、あちこちのメーカに声を掛けては見たのですが、どうも皆さんお忙しいみたいで、私のこと等あまり相手にされませんでしたが、こういった事へのレスポンスでは業界随一のベルドリームさんが反応してくださり、今回この写真にある「主にDL102用Y字型リード線」が製品化されました。
私の長ったらしい上記の文章を目にしてイマイチピントこなかった方々も、この写真をみれば「おぉ、なるほど」と分かっていただけるのではないでしょうか?
これは便利ですよぉ、ほんとうに。
 
 
 
 
 
BELLDREAM BD-ML43
1セット 2,500円(税込)にてご提供いたします。
 
*一度の製作数が非常に少ないので、一旦在庫が
切れると次回入荷までにかなりお時間いただいてしまいます。
ご入用の際はお早目のご注文をお待ちしております。
 
 
A.I