L_sa14s1_f_g_fr

 

先代のSA13の価格ゾーンに、ここ最近のマランツ製品のありったけを放り込んだようなSACDプレーヤーです。
既存のSACD/CDソフトをよりよい音質で再生できるのは、もうこのクラスのプレーヤーとしては当然のことであって、きちんとしたブランドの製品に今更その点の能力を外野が云々する事など、意味がないようにさえ私は感じたりもしますが、これからの時代は総合性能が大きく物を言うと思います。
つまり中~高級機としての高音質再生的当然の性能は満たしたうえで、更に何ができるのかといった部分ですね。
このマランツのSA14は、プレーヤー単体の需要の今後を予見するかの様に、192KHz/24bit対応の高性能なDACを外部に解放し、USBも含め各種デジタル入力に幅広く対応しています。
CDのディスクを回してよい音さえ奏でれれば良かった一世代前のプレーヤー達とは一線を画し、製品としての存在価値と市場生存性を大きく高めています。
今後おそらく間違いなくCDは音楽鑑賞のメインソフトとしての占有率は下がっていきますから、高価なプレーヤーの優秀なデジタルアナログ変換能力をただ単にCD再生のみに拘ることなく、これからの時代の主力になるであろう音源、即ち、ネット経由の音源やデジタルTV放送の信号、PCやNASにリッピングされた音源もこちらを介して、1ランク2ランク上の音源として楽しめるデジタルセンターの位置づけに、この製品は価値を見出して頂けそうです。
もっと踏み込んで言うと、優秀なデジタルセンターにSACD/CD再生能力を付加したモデルといってもよいくらいに、こちらのモデルは充実のデジタル処理能力をアナログ回路の充実度合いも含めて有しています。
メカ回りや電源回りの奢られ方などは、上位機種のSA11S3さほど変わらないものなので、こういった製品の価格のバランスと価値観の見出し方は本当に各社苦労するのだろうと、つい余計な心配をしたくなるほどの内容ですね。