皆さん今晩は、師走の声を聞いたと思えばもう中旬、今年も残す所僅かに2週間弱。例年同じ事を同じ時期に喚いている自分に嫌気がさしますが、全くもってあっと言う間に過ぎゆく時間の経過と己の無力さには虞を覚えるばかりです。
まぁやりたい事と実際にやれる事の現実にそろそろ気が付くべき年頃の私ですが、持って生まれた諦めの悪さを友に、まだまだオーディオに関わっていく気持ちだけは強いので、皆様是非ともでんき堂スクェアに今後ともお付き合いを宜しくお願い致します。

 

 

さて、先日著名なカメラマンの平間 至様にご来店頂きました。氏は私達のオーディオ趣味にも大きく関わる数多のアーティスト達のアルバムジャケットを多数手掛けて来られた方で、手掛けられたジャケットや作品の数々は、タイトルやアーティスト名を知れば殆どの方が『あぁ、アレ』と、そのどれかは必ず手元に存在し記憶に残っている事でしょう。また趣味側としてのオーディオ誌への登場も多い方で、更にはオヤイデの電源ケーブルのショッキングな広告写真を手掛けられた事でも知られていますね。
氏の写真展も定期的に開催されています、残念ながら今回ご来店頂いたタイミングでは当店近郊での開催地では御座いませんでしたが、2025.1.11~2.24の間、岩手県立美術館での開催の案内を紹介頂きましたので、開催地圏内の方や盛岡方面にお出かけの際にはお立ち寄りになって見るのはいかがでしょうか。→詳細はこちら

 

 

話変わってこちらは当店お得意のケーブル端末処理案件です。お客様お持込みのケーブルの端末を接続機器に最適化します。尚、写真中の紺と臙脂の被覆は、見栄えと音質向上を狙って静電気を生じないコットンをケーブルにかぶせた姿で、此方も当店で好評のメニューです。写真内で先端が下向きに写るのが毎度お馴染みの英国QED社のAIRLOC処理、その細径ケーブル用のMINI Typeバナナです。プラグとケーブルが一般の圧着とは異なる360°全周からの超強力なプレスが施され導体との金属的融着、永久連結とされています。上向きに写る方はそのAIRLOC技術を施す際に銅の単線を同時に噛み込み一体化し少し跳び出させた仕上げで、撚線から単線への受け渡しを金属的完全一体化で実現しています。察しの良い皆様には説明の必要も無いでしょうが、ビンテージ機材、古の製品でスピーカーターミナルに小さな孔が開いてるだけの姿に、とてもじゃないけど現代のスピーカーケーブルをその太さ故に接続敵わず思わず溜息をついた方も多い事でしょう。これはそんな方々を救済する当店のオリジナル技術です。AIRLOC処理自体が日本国内では対応店舗が事実上片手も無いのですが、この仕上げが可能なのは間違いなく当店だけと言えるでしょう。
憧れのちょっと旧めの機材に、太い撚線の先を漉いて痩せさせたり、団子の様な半田処理で単線を継ぎ足したり、或いは細径尖端パーツを従来の不均一な圧着処理で無理くり小径ターミナルに心許ない姿で繋がれたケーブルの様子に、今一つの気持ちを抱いて来た方々、或いは已む無くヨレヨレの細い線で接続されて来た皆様には朗報になるのではないかと思います。
世の中には数多のブランドの驚くほどの種類のスピーカーケーブルが様々な構造と素材性能で存在し、更にその値段の高低は幅広いのです。それらをただ剥いて指先で捩った程度の接続で、機材が本来の性能を獲得出来る程オーディオ趣味は単純では無いと当店は考えます。またそれら端末を華やかに彩る高価なバナナプラグやスペードプラグ類が市場には多数存在しますが、基本的にはその大半がプラグ筒内での撚線に対する小さなイモ螺子留めで装着されており、接続の不確実性に於いてはなんらそのプラグの材質も価格の高価さも、機材が本来持ち得る音質へ辿り着く為の役には立っいない様に、その処理故に感じます。
つまり、高い技量と作業工具を有した腕利き及び、撚線裸剥きゲジゲジ接続こそ至高と信じる一部の方に対してはこの言は当てはまらないのですが、と予めお断りした上で、世の中のケーブルの殆どは個人処理よりはその端末処理はプロに任せた方が遥かに性能を得やすい物なのですね。

 

 

*上記は業界関係者が訪問時に見掛けた、新宿のかつて浄水場の有った辺の土地名に由来を持つ超大型量販店の恐ろしく巨大な何でも揃ったオーディオコーナで見掛けた掲示物のイメージです

よって店内に、当店どころか相当なオーディオ専門店でも敵わない様な数百を超す種類の切り売りケーブルを並べながらもこの様な案内を平然と掲げ、タダでそれをしろと言っている訳でも無い筈の方々に対してさえ、あるべき性能を得る為の接続方法、処理のチャンスを狭める販売方法には、更にはそこに個人処理ではまず無理な難しいい構造のケーブルを扱わせるメーカーの姿勢に私は疑問を呈さざるを得ないのです。

お店の立場で言えば商売として当店でのケーブルの購入もお願いしたいのですが、オーディオを愛している立場からすればどこで購入しようと皆様の機材が適切に接続され良い音が奏でられる事が何よりです。故に当店は上記の様な掲示物のある店頭購入品でも、オークション入手品でも古くから所有されてきたケーブルでも、喜んで持ち込み処理承ります。勿論頂くべきものは然るべき技術と引き換えに頂戴致しますが、その投資がお客様のシステムに有意義に反映される事は間違い無いと思います。

一度ダダ剥き裸接続で聴かれたケーブルを、改めて当店で処理し直した上で聴かれた方々の驚きの声を後程伺えるのが、私にとっては非常に楽しい仕事であると付け加えさせて頂き今日はお終いです。

 

スピーカーケーブルの
端末の処理は、
当店で 行っております。

*お客様自身で端末処理をしていただきますようお願い致しません。

 

→0466-20-5223

 

PS:前号に引き続き12/27発売の音元出版analogVol.86号に記事を書かせて頂きました、宜しければ手に取ってお目通し下さいませ。