皆さん今晩は、本日は憎まれ口もゴタクも叩かずいきなり本題です、要するにそんな無駄口叩いている暇が無いのです。そんな方がいるかどうかはともかく、よしゃいい様な皮肉を期待されていた方は御免なさい、過去記事でもご覧くださいませ…

さて、今回は以前より当店に対して大きな協力をして下さっているリード線の探求者柄沢氏が主宰する『シェルリード線専門工房 KS-Remasta』の案内です。
勿論KS-Remastaさんはオーディオ各方面既に十分知名度も評価も上げて来ていますので、今更私が外野から何を叫ぼうともその評価は揺るぎない物でしょう。最近では音元出版季刊『アナログ』誌の76,77、78、79各号に於いて一年を通してそのリード線が紹介されていましたね。因みにそのアナログ誌の今夏80号に於いては、DL103の特集記事に於いて販売側の立場からの目線として私が、リード線の専門家としての立場からの目線で柄沢氏が同じページ内(p.25)でそれぞれ記事を書かせて頂いたりしたのはまぁ余談ですがご参考までに。それで今回お伝えしたいのは、再三再四コチラでも書いて来ましたがKS-Remastaに限らず、リード線とは皆様が思うほど簡単につけられるものでは無いんですよと言う事です。

 

 

此方はお客様が持ち込まれたカートリッジにKS-Remastaさんのリード線を組まさせて頂いた一例です。カートリッジに限らずリード線自体の持ち込みでの装着依頼も当店は気持ちよく取り付け依頼お受け致します。その上で既にシェルに組みあがったカートリッジに私以外の他者、他社の据えたと思われる数多のリード線装着を拝見する機会にめぐまれましたが、まぁ簡単に要約すれば『私の目の前の物を拝見する限りの姿での、即ちその技量のまま進歩が無く今回も新たなリード線に臨む積りならば、事故起こす前にもう新しいリード線のご自分での装着はやめておきましょう』といった塩梅の物ばかりでした。
勿論自分で取り組む姿勢や、趣味としての精密作業に取り組む方を邪魔したり貶めたりする意図は毛頭御座いません。ただ、世の中に蔓延る、或いはオーディオメーカー側にもたまにこういう事言ってる奴が居て困りますが

『趣味のオーディオなんだからカートリッジぐらい自分で取り付けて当然』

みたいな文言に惑わされたり羞恥心を覚えての動機が個人的なリード線装着の動機だったらハッキリ言って無用です、やめて下さい。
どうせそう言う事言う奴は自分の車のタイヤもオイルもプラグも換えた事ない連中です。今時少々いい車乗ってたとしても態々自分で手を汚す必要なくプロなり専門店に任せばいい様に、それ自体が趣味でない限りはリード線交換と言う一見単純ながら実の所バイクのキャブレター調整程度には繊細さと注意力と道具と技術力が必要な作業を、ちょっと良いプレーヤーやカートリッジを所有したからと言って自分で行う必要はありません。
そもそもリード線と一口に書いてますが、ココを読む大概の方でもカートリッジとシェルそれぞれのピンには大きく分けて2種の径が存在し、また市販のリード線の大概は最大公約数に的に両端がそれぞれ1.0㎜と1.2㎜のチップで仕上げられている事は知らないのではないでしょうか?即ちシェルピン、カートリッジピン共々1.0㎜或いは1.2㎜同士の組み合わせだった場合は必ず片側はきつくて入らないか緩くてガバガバである事を意味します。緩いとかあまいとか言ってるうちはまだましで、キツイのをろくな道具も用意せずピンセットで摘まんで押し込んで針飛ばしたり、ペンチで握ってピン折った話を見聞はしょっちゅうですし、緩いのをペンチでカシメてピンを完全に潰す方も実に沢山いらっしゃいます。以前、自分でやるのはおやめになった方が…の私の提言も君より経験が長いと豪語し無視して40万円超す様なカートリッジをペンチで握り潰した方も居ました。その際は『リード線がきつくて上手く入らなくて少し力を入れたら壊れた針が悪いから保証対応だ!』とか無茶苦茶言ってましたが、何を叫ぼうが現物見れば見ての通りで、運転誤って壁に突っ込んだ人間が車のせいにしてる程度の言い訳を受け入れられるわけも無いですね。
まぁ極端な例はさておき、リード線の装着は慣れた人かプロに頼みましょう、と言うのはKS-Remastaの柄沢氏も全くの同意見です。

 

 

その上で氏と話し合って合意に至ったのは、要するにリード線の在庫って実は最低でも1.0㎜-1.2㎜の標準タイプと1.2㎜-1.2㎜の二種が必要であろうと。1.0㎜-1.0㎜の組み合わせは滅多にないのでそれは流石に注文対応とするとして、豊富な種類を頬るKS-Remastaのリード線の各種線材で組まれた4,400円から22,000円程度の範囲においても最低限の種類を店頭で『カートリッジ持ち込み歓迎、その場で取り付けます!』を謳うためにはこの写真の様になってしまうのですね。

 

 

その上で何故でんき堂がKS-Remastaさんのリード線を中心に数多く在庫を用意したかと言うと、知名度や人気も勿論ありますが、柄沢さん自体の対応の柔軟さです。先に挙げた様にリードチップのサイズ違いを作り分けたり、特殊な接続の為の本来四本一組のリード線の2本のみの分売対応及び特殊用途の長さ変更、DL-102専用のY字型リード線の対応等に於いて、勿論他社さんも頼み込めばやってくれるところもありましょうが、レスポンスの良さとそれに纏わる価格の公平さは今の所柄沢さんの所が一番かなと思います。

その上で在庫が無い物も勿論注文作成致します、KS-Remastaさんの場合あまりに種類が多いのですが、殆どが1週間もあれば作って貰える筈です。
勿論でんき堂では今後とも他社ブランドのリード線も喜んでお勧め致しますし、KS-Remastaを含めて他店購入分のリード線であっても持込み装着も気持ちよく対応致します。ともかく本来の性能が出ない様な無茶な装着や、不幸な事故を起こすくらいなら是非でんき堂へ一声おかけ下さいと言う事です。

 

国産超高級アンプとかが偉そうに並ぶ立派なオーディオコーナーを有す大型家電量販の店頭でリード線買ったのに装着を断られたら→0466-20-5223

 

あ、余計な皮肉みたいな事は書かないと文頭で宣言しときながら最後に書いちまった…