皆さん今晩は、全くもってお久し振りです。
すみません、すみません、すびませんってもう桂枝雀の落語みたいですが、本当にもうこれが、ここに顔出せない間も私自身は接客と作製とで口も手もいつも以上にずっと動かしはしていたのですよ。

 

 

つまり、過日こちらでチラリと告知した当店オリジナルのRCAケーブルのバージョンアップですね、これが言い出しっぺの私が驚く音楽再現性レベルと、その効果を耳にした皆様方からの御依頼で、元々お受けしているその他普段からの作成系のお仕事に加わって、毎日毎日の深夜に跨る作製の事態。今まで沢山ケーブル類の作製を承って参りましたが、手にマメができるまでケーブル作ったのは初めての経験です。
写真はそんな作業の結果ですが、ご存じの方にとっては以前から当店が安価に提供してきた2芯平行シールド仕様のMILグレード線にswitchcraftのプラグで組んだオーソドックスな今迄のRCAケーブルと外見上は何ら変わりはないです。では何が違うかと言いますと、RCAケーブルが宿命的に抱えているグランド側の接続の不確実性の改善ですね。即ち今迄構造上は難しいと諦めていた部位に対しての、英国QED AIROC応用の圧着処理が行えるようになったのです。元々当店が用いる米国switchcraftのオリジナル3502プラグは、ホットに対しての結合が非常に優秀で、接続機材に対してプラグ先端まで導体を導き出しての事実上のゼロ距離接触に成功しています(→因みに世の中のほぼ全ての高級廉価問わずRCAプラグのホット部は接続機材と導体間に、ホットピンと言う形で異種金属が介在する構造です)。転じてグランド側と言うと作製自体は丁寧な作業を徹底してはありますが、接続構造自体はその他多数の世の中のケーブルと大きな差は得られていない部分であり、ここんところをどうにかならないのかなぁ…と、ここ数年モヤモヤとした思いを抱えながらも解決策を見出せずに過ごしておりました。
で、今回そのほぼ間違いない答えとQED AIRLOC応用の圧着処理をそこに施す解決方法が閃き、店頭にいらっしゃる皆さん方と繰り返し試聴を行い、そのパフォーマンスを耳にした全ての方から注文を頂けると言う、今そこの時点なのです。
元々このMIL規格線使用のケーブルは1mペアで8,800円税込みでの提供でしたが、今回の作成方法はその手数が今までの倍で製作時間もそれ以上になってしまっています。いずれ新工法施行ケーブルとして正式に販売致しますが、恐らくその際の価格は20,000円程度は頂かざるを得ないかとは思います。それまでの間は、今までにこのケーブルをお使い頂いている方(おそらく数百セット)の分は今お使いの当店オリジナルケーブルをお持ち込頂き、プラグ4カ所の取り外し、導体端末圧着処理施行及び新規プラグ装着し直し/全体で5cmほど短くなります(作業時間全体で1時間弱)を6,400円でお受けし、新規作成分は当面モニター価格として1mペア15,000円税込みで30セット程度まではお受けしようと考えています。
当面作成作業が立て込んでいるので、誠に勝手ながら来店即日お渡しは叶わぬとご理解くださいませ、それにしても待って頂くだけの価値がある事は十分お約束出来ますよ。普段はあまり既製メーカー品と比べてショップオリジナル品が勝っている、の様な言い回しを控える私ですが、今回の出来は素直に黙って買って下さいと言い切れます。好きな価格帯の聴きなれたお好きなブランドのケーブルと自由に聴き比べて頂いて一向に構いません。何故ならこのケーブルの何倍もするケーブルより優れていると言う積りは無いのですが、そのどれと聴き比べて価格を含めて音楽再現性に於いて聴き劣りする部分が無い事はまず間違いなさそうだからですね、今回はその能力に素直に驚いています。当面の課題は、この音が出せている理由、何故そうなるのか?の部分の、合理的な証明を伴った適切な言葉を見つける事ですね。

 

MIL規格線使用のでんき堂オリジナルRCAケーブル/2芯平行シールド片側解放、switchcraft3502使用、全端末グランド側QED AIRLOC応用圧着処理済み→0466-20-5223