皆さん今晩は、まだまだ暑さが続きますね、十分水分とって日陰でお過ごし下さいね、さてお仕事。

 

 

本日店頭に持ち込まれたのは、40年近くに亘ってお客様宅で頑張って来たスピーカーケーブルです。大分ヤレて来ているので、ケーブル新調が依頼内容です。写真に写るのは少々変わったスピーカー接続用キャノン端子ですが、XLR仕様の4極プラグで、古の三菱製NHK用モニターがこの端子を使っていたので一部の方にはお馴染ですね。
オーディオ機材接続にはXLRは3極が殆どで、お店でもそのプラグは常備しているので修繕も製作も対応は簡単なのですが、4極タイプはそう滅多に出番もある筈も無く手許にも無し、売ってるお店も少ないので今回はプラグごとリフレッシュ、リ・ケーブルする事にしました。

 

 

まずはプラグの分解から始めます。その上で、今や事実上形骸ブランド化した、かつてのオーディオの雄『パイオニア』のあんまり音が良かった想い出のないケーブルを、40年間御苦労さんとばかりに端子内の、誰がやったか知りませんがイモ半田でぐずぐずの半田を溶き外し、取り外して端子に残った半田も吸い取り、外装も含めて綺麗に直します。
その上で今回はKRYNAのSPCA3を新たに半田で接続し直します、勿論半田は適度な最低限の量で留めてあります。写真の上が御預りした際の状態、下がリフレッシュ後、とても同じプラグには見えないでしょ?まぁ手間は掛かりますが、新規に購入し直さなくても、これくらい出来るならばプラグの再利用も良いと思いますよ。

 

 

勿論左右両方綺麗に仕上げます。ケーブル新調ついでにせっかくなので、ここ最近当店でも著しい人気の中村製作所のアモルメットコアを通しました。因みにKRYNA SPCA3ならば、プラグや伸縮チューブ装着前ならば、内径6.5mmのNS-145で通せます。

 

 

アンプ側はビンテージ機材なので、バナナプラグやYラグに対応していない際の最良の接続方法としての、QED AIRLOC応用の角圧着端末仕上げとしました。

 

 

はい出来上がり。こちらのお客様のNHKモニターは、先日私がお邪魔してユニットを取り外して山形県に送ってあります。つまり当店を通して有名な腕利にオーバーホールを依頼している訳です。非常に混み合っているので、戻りにはまだ時間が掛かるのですが、コーンもエッジも張り替えて再着磁も済ませて返ってくれば、それはもう新品みたいなものですから、新調なった今回のケーブルを繋いで得られるその音はきっと良い音でしょうね、今から私も愉しみです。

 

でんき堂はお客様がオーディオを愉しむ為に必要な手助けを、販売だけでなく様々なアプローチで提案を致します。今回の様なスピーカーユニットの修理等で、お宅へ出向いての箱からのユニットの取り外しや、修理業者への仲介、手に入り難いプラグ仕様のケーブルの半田し直し等もそういったサービスの中の一つですね。

 

オーディオを愉しむにあたって当店がお客様に対して出来ること出来ない事、その作業や商品の購入の必要の有無は、話合えばきっと見つかると思います。
オーディオをやるに当たって有りがちな、閉じこもった狭い世界での偏った考えや歪な方向へ、知らず知らずに流れ込んで悩む前に、是非一度でんき堂にも相談下さいね、何かしらのヒントには繋がると思います→0466-20-5223