皆さん今晩は

暑かったり雨が降ったり急に涼しかったりとなかなか過ごし難い日が続きますね。新型ウィルスも困りものですが、そもそもの体調にも気を付けたいものですね。

さてお仕事

 

 

こちらでも度々紹介する英国QEDの上級グレードのスピーカーケーブル、『SIGNATURE REVELATION』の端末処理、即ち同社の誇るAIRLOC処理が本日のお仕事で、その作業内容自体は当店としては至って通常です。
今回お伝えしたいのはその工程数の難儀さですね。写真は外皮を剥きこれから内線に取り掛かる姿ですが、このケーブルはその数がなんと各線辺り10本、その一本づつに勿論被覆が施されており、多芯線を傷めず切らずに剥くのは相当な技量と確実な道具と根気と時間を要します。
ステレオペア即ちアンプ側左右プラスマイナス端子、スピーカー側左右プラスマイナス端子で作る訳なので、このケーブルですと外皮含めて88回の剥き作業が必要です。最もシンプルなスピーカーケーブルですと8回の剥き作業ですので、回数だけで言うと11倍の手間な訳ですね。また、ただ剥けばいい訳でもなく結構な技量も求められますので、余程この手の作業に手慣れた方以外には基本的にはこのケーブルの切り売りを入手してもご自分で挑む事はあまりお勧めできません。
構造上作業工程の多いこのケーブルへのAIRLOC作業依頼に関しては、通常作業賃プラス5000円を追加料金として頂戴しておりますが、キチンとした手順でもってQED AIRLOC処理を持って組まれたコチラのケーブルのポテンシャルはその工賃を払っても得るに値すると思いますよ、余計なお世話ですがメーカー組品より当店のAIRLOC処理は余計に手間が掛けてあり、比較するとそれが接続再生時の優位点として作用している様子です。

 

 

はい、出来上がり。
流石に私でもこの作業は時間を要します、今回はお客様の要望に於いてABSバナナプラグの上から全体を覆うように伸縮チューブを被せて見栄えも奢りました。根元のリングはすっかりお馴染の中村製作所のアモルメットコアですね。基本的な線材の性格に悪さをせずにノイズ感を減らす効果を持つのが人気の秘密なのでしょうか、ここ数カ月で当店でも少々驚きの数(数百個レベルです)をケーブル作成時に通して来ました。尚、当ケーブルですと内径10mmφのNS-221/3,520円税込でギリギリ通せる感じですね。
QED AIRLOCプラグは相当な圧力で導線と金属プラグを完全に溶着一体化させる作業ですので、勿論作業後にプラグを切断する事以外で外す事は不可能な永久接続仕様です。故にこういったリング等は作業前に予め通さないとならず、後からどうしても通したいとなると端を切断しての新しくプラグの付け直しか、プラグ径をもクリアできる大きな内径のアモルメットコア、例えば内径24mmφのNS-385/19,800円税込、しかもステレオ分だから最低で1組2個を用意する事になるのですが、サイズ的にも金額的にもあまりにも負担が大きくなるので、是非こういったケーブル作成の際には予め装着を申しつけ下さいませ。

 

最近並行輸入品業者の扱うQEDケーブルをネット上で多数見掛けますね。その真贋はさておき、そういった入手経路のケーブルであっても当店は喜んで端末処理作業承りますよ、是非AIRLOC処理の優位性をご体感下さいませ。勿論当店取り扱いのQED製品は全て正規輸入代理店お取り扱いのお品です、念の為、悪しからず・・・→0466-20-5223