皆様再び今晩は、この前のブログでは文頭やたらと長い前書きと言うか能書きをたれたので、読む方の気分も察して挨拶も手短に本題です。

写真はVictorが超ヤル気あった1986年に、まぁ要するにバブルの入り口、昭和末期だったんですが、とにかく当時の国産カートリッジとしては異例の力の入れようで登場した今や伝説レベルのVictor Laboratory MC-L1000です。未だに大事に愛用されているマニアや評論家先生も居られると言う名機ですね。
因みに私の所有機は数年前にお亡くなりになりました。ダンパーが力を失った自然死だったので、使い方に起因した自己責任が無い分少しは気が楽なのですが、ortofonならどんなに古くても例えば1978年のMC20であっても、交換価格で同グレード品に乗り換えられるのに、ケンウッドに事実上呑まれた形の今や昔日の体を為さぬ彼らに、この針に関しての救済や何かを臨む事自体が無粋であり不愉快な体験以外の何物でもないのですが、ともあれまだ生きてるコチラを有す方にとってはお宝であり逸品です。
本日の作業はその銘機に、当店で大人気のAETの中空ネジEVO-CSSH/13,200円税込を装着し、リード線にはその道では非常に高い人気を有す、KS-Remastaさんの柄沢さんが丹念に銅線を研いで作るKS-LW1500EVO.Ⅰ/11,000円税込を挿しこみます。
元が元ですから、十分に調整のとれたシステムからは如何にも当時のビクターらしい端正で真摯で清楚な音が溝から引き出せるのですが、今回のネジとリード線の交換によってその性能は一段と増したように聴こえます。
発売以来30年以上経過して未だ、現代の並み居る高級カートリジに交じっても一歩も引かないその音楽再現性能には、成程当時の国産のオーディオブランドは凄かったんだね・・・と、開発業者に破壊され無神経にソーラーパネルなぞ並んだ悲惨な光景の野山を眺める様な気持で感じた次第です。

 

AET中空ネジもKS-Remastaのリード線も→0466-20-5223

なお、でんき堂店頭のみの対応ですが、AETの中空ネジをばら売り装着対応しています。