私どものお店のある神奈川県藤沢界隈では、昨晩も今朝方も稲光煌めき雷鳴轟く大雨に見舞われ、普段私が足にしている、昭和生まれの軽トラのか細いワイパーでは対応しきれない滝の様な大粒の雨に、ハンドル握る手にもつい力が入ってしまいました。
日本の気候もすっかり様変わりしてしまい、雨の降り方一つとってもちっとも情緒を伴わない様な乱暴な様相を呈しているので、皆さまも運転の際などの急な天変地異などにはくれぐれもお気を付け下さいませ。

 

 

さて先日コチラで少しばかり紹介したFIDELIXの密着シェル、MITCHAKU-Zの反響が思いの外に大きく筆者自身も驚いています。そして実際に店頭で試聴機を用意して針を取り付けてみて、このシェルの目指す世界が、今までのアナログ再生時に常識として求められた部分と大きくかけ離れた地点から考えられている事を直に接して、今まで何となくにしか理解出来ていなかった部分が少し見えてきましたので、これから随時このシェルに関して書いていきたいと思っています。

今日はその手始めに概略を記しておきますね。

・MITCHAKU-ZはFIDELIXの全く新しい概念に基づいたピュアストレートアーム、0 SideForce(ゼロ・サイドフォース)の概念を既存のJ字型、S字型アームで体験するべく開発されました。

・インサイドフォースキャンセラーやトラッキングエラーに対する考えが既存の物とは根本的に違うので、特に使用にあたって、セッティング出しに於いて、使う側は今までの思い込みや既成概念を捨てる必要があります。

・例えばこのシェルを使うとオーバーハングではなく、センタースピンドルに対してアンダーハングとなります。

・アーム旋回軸と針先はカンチレバー上を通して真っ直ぐに結ばれます。つまり、アームやシェルのどの線もカートリッジ装着時の平行線としてのガイドにはなりません。

・オーバーハング前提の首振りJ字及びS字型ユニバーサルアームに対して全く違う角度と針先位置に設定して使うので、メインウェイトの目盛りが指し示す数値と実際の針圧には15~20%の差異が生じます、使用にあたっては針圧計が必須です。

・アナログ再生にある程度慣れてる積りの私でも設定には相当の時間を要しました。

・ともあれその仕様感覚はとても新しく、その音は通常のシェルから得られる物とは同じ針を用いて比較してみても次元を異にする鮮烈と聴き心地で、是非とも皆さまの手元に一つ用意頂きたいお品です。FIDELIXのHPに書かれている理論を一読で理解出来る方はともかくとして、使ってみたいけど装着やセッティングに気おくれを覚える方は是非ご来店を、店主と一緒に考えながら覚えましょう。
また、現在FIDELIX中川氏とも打ち合わせを重ねて、調整に役立つゲージ等の開発に取り組んで頂いています、今後の展開にもご期待下さい。

 

MITCHAKU-Z只今勉強中→0466-20-5223