最近こちらでも度々御紹介させて頂いている、PHONOPHILE/フォノファイルさんより、栃木レザー積層型のアナログスタビライザーが発売されます。
直径70mmの栃木レザーを各色ランダムに積層させて造り上げた逸品で、大変な手間と時間が掛かったお品です。
重量で抑え込む考え方が多いアナログスタビライザーの中にあって、コチラは革の素材を重ねた事によって得られる質量で適度な不用振動の減衰を狙い、同時に素材と積層構造から来る靜音制音効果を狙った軽量型のスタビライザーです。
本品がもたらすアナログ再生時の音質への影響は、よほど心が曇った方でもない限りは好ましい印象を抱かれるのではないかと感じます。また、オーディオアクセサリーなので音に良い方向への影響はあって当然であって、それ自体は他のオーディオアクセサリーにも言えるのですが、こちらのお品はそれに加えて、栃木レザーを32層にも重ねて丁寧に作り込まれた事によって得られる、手造りから来る製品自体の手にした際の感触、暖かみの素晴らしさ、趣味性を満たす外観も高く評価できると思います。
金属質で硬質な機械類が跋扈しがちなオーディオ製品群の中で、最近はスピーカーの箱でさえすっかり人造マテリアル系ばかりになった昨今、自然素材を用いたものが何かひとつくらい手元のシステムに揃っていても良いのではないでしょうか。因みに下の写真手前に写るカートリッジは、当店お得意のでんき堂オリジナルDL103木製ボディ『榧』換装「柘植」シェル仕様です。両者の組み合わせで聴くLPレコードの再生音は、ジャンルを問わずに電気再生音楽の範疇を超えたとても自然な響きを伴った印象を店内におおらかに奏でてくれています。

閑話休題、PHONOPHILEさんは元々、6月9㈯10㈰に秋葉原損保会館で開催される『アナログオーディオフェア2018』に参加する際にコチラを正式に発表する算段でしたが、当店は製品企画の一端を担った関係もあり、フォノファイル社長のご厚意もあって、先行して予約受付販売を致します。一個づつ完全手作り故、納品自体には長い時で2週間ほど頂く場合も御座いますが、それだけの価値がある事もお約束します。
でんき堂スクェアでは勿論手にとって確かめて試聴も出来ますし、勿論アナログフェアで確認して来られても結構です。是非、この素敵なアナログミルクレープをお見知りおき下さいませ。
尚、16色用意された栃木レザーの積層加減はランダムであり、製作時ごとにその配色と組みあわせは変わっていきます。それらも含めての受注手造り製品の面白さだとお楽しみくださいませ。
使用にあたっての注意点としては、ある程度の高さを持つ製品故、プレーヤーによってはコチラを載せた状態での蓋を閉じての再生が適わないモデルもあるでしょうと言う事ですね。
よって、使用にあたってはご自身の使うプレーヤの蓋の高さも予めお知り置き下さいませ、と一応綺麗事は販売店として述べさせて頂きますが、ハッキリ言ってしまうと、この手の製品を使いたいと考えられる様なオーディオやアナログを愛す皆様が、ゆめゆめレコード再生時に共振面でも不利な蓋なぞ付けたままなどあり得ない、ましてや再生時に閉めて使おう筈などまずもってないと考えておりますので、私個人はあまり心配しておりませんが、まぁ一応念の為です、悪しからず。
一応ベテランの皆様方には屋上屋を重ねる様な補足を致しますと、レコードプレーヤーの蓋は、使わない時の埃よけと躾の悪い孫やガキからアームや針を保護する程度の役割しかありません。要するに音には何のメリットも御座いません。まともなオーディオブランドだった時代のパイオニアのP3の様に、超重量級のガラスの蓋で共振を抑えるなんて思想もかつてはありましたが、故に開け締めの度に重くて難儀してだったら外しちゃえと言う、そもそもP3は蓋無しが最高にカッコよかったし音も勿論その方が良かったしね。
ここ最近の海外機がほぼ蓋など用意されていないのも、主に音質面とデザイン面を優先してでの事であり、国産プレーヤーのほぼ全てに未だに右に倣え的に蓋が付いているのも、またその逆の理由からです。

 

 

PHONOPHILE /フォノファイル製 栃木レザー積層型アナログディスクスタビライザー

『アナログミルクレープTL』

サイズ:直径 70mm、 高さ 52mm、 重量144g(店頭品実測値)

販売価格 税込み32,400円、受注生産品、納期最大2週間程

 

ご注文、試聴はこちらまでどうぞ→0466-20-5223