今日のお仕事はここでも何度か登場した組み合わせで、QED Performance Ruby Anniversary Silver を AIRLOC処理です。今更ながら毎度お馴染みの文言に、ここを頻々に読んで下さって居る方々には「あいつまた言ってるよ」と食傷気味かもしれませんが、やはりここを初めて覗いた方もおられますし、まだまだAIRLOC処理を体感頂けていない方の方が世の中当然圧倒的多数なので、ここは暫く繰り返し書かさせて頂きますね、AIRLOC、良いですよぉ、現在考えられる限り最高のケーブルとの密着度合い融着度合いを実現出来る最良の端末処理機構です。QEDのスピーカーケーブル自体もとても透明感があって良いのですが、やはりその良さもAIRLOC処理あってのものだと思いますよ。
さて、今回はお客様指示に於いてAMP側をAIRLOC処理致しました。普段と違うのはスピーカー側を、TARA LABSのSA-PINと言う、ビンテージ機器等で見掛ける、バナナプラグやYラグ等に対応していない時代のターミナルに太い線を接続出来る細径タイプのプラグの装着です。例えばバネ留めのパッチン端子とかね。みんなの大好きなYAMAHAの1000Mなんかは正にコレだし、今でも人気の高いサンスイの607や907と言った07シリーズも、最後の数モデルを覗いて大型ターミナルこそ装備すれど実際には細穴径のスピーカーターミナルを採用していて、あまり線径が太いケーブルには対応出来ていません。仮に剥いた線無理矢理捩って捻じ込んでも、実の所あんまりいい音はしないものですよ。30年以上前からサンスイ大好きだった私も、そんな事は露知らず、とにかく太い線つなぎゃいいのだろとオーディオテクニカかなんかの、今考えても酷い音していたなと思うケーブルを無理矢理ねじり込んで悦に入って当時は随分適当な接続していたなと今更ながら思いますね。
閑話休題、さて、今回のお客様が繋ぐと言うのが何とオーレックス。凄いですね、オーレックスが現役。70年代から80年代初頭には結構良い物並べていたオーレックス。オーレックスって言われて分からない人も居る時代なので敢えて記すと東芝のオーディオブランドです。その東芝もあの状況じゃあと数年もする内にそんな会社もあったネ的な感じになりかねませんが。オーレックスなんてブランドが存在した事さえ今の東芝の関係者は知らないでしょうが、その東芝が仮に買収解体散り散りになってサザエさんのスポンサーでさえ見掛けなくなって何年も経っても、このお客さんのオーレックスだけは私のこさえたケーブルで良い音奏で続けてくれたらいいなと半ば夢想しつつ今日のお仕事はお終い。

追記

JRの鶴見線に海芝浦って終着駅があるですよ、運河にホームが寄り添った、柵越しに覗いた眼下に波が打ち寄せ目の前を船舶が行き交う不思議な駅。元は戦前に作られた京浜工業地帯の埋め立て地を走る臨港線の企業内路線で、この駅等改札口から先が直接東芝の工場構内なので、電車に乗って来ても一般客は改札口の先には守衛がいて、それ以上一切入る事が出来ないと言う駅つまり東芝関係者専用の駅です。一部マニア以外は知り様もない駅でしたが、40年位前の国鉄時代に宮脇俊三の著作に於いて一般レベルでも周知されるようになりました。私はこの駅を知ったのは30数年前でしたが、東芝に縁も所縁もない私は当然改札回ってホームに戻って次の電車くるまで海面眺めたり対岸の石油タンクや行き交う貨物船等を眺めて過ごすのです。爾来一度はこの改札口の向うに行ってみたいと鶴見線に乗って海芝浦駅に立ち寄る度に思っておりましたが、海芝浦駅もこのまま行けば海更地駅とか元海芝浦駅かなんかに改名されて案外この夢も適う日が来るかもね、へっへ、関係者の皆さん失礼しやした・・・

 

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