「何だかでんき堂スクェアは来る日も来る日もDL103の事ばっかり書いてね?あいつ、D&Mの新白河工場見学で洗脳されてきたんとちゃうか?」

と感じた方にはそんな訳ではありません、元々デノンのDL103系列は、オーディオの健全な遊びを教えてくれる良い針なのです。ただ存在が当たり前すぎてあまり顧みられていない様な気がするので、機会がある毎に騒いで見てるのです、勿論アナログカートリッジ各社製品どれでも、調整がキチンと施されたアーム環境下に於いては、そのどれもがとても素晴らしいい音を奏でますからね、念の為、あしからず。でも新白河の見学は、勿論良い体験でした、関係者の皆様には改めて御礼を申し上げ致します。

さて、先日書いたかな、DL103Rご使用の方に、お持ち込み頂いたその針へ当店が専売的に扱っている肉厚シェルとAR-C2リード線を取付させて頂いた事が御座いました。当店まで移動に2時間近くはかかる様な遠方のお客様でしたが、態々頼って来て下さいました。その際にせっかくお越し頂いたので、感謝の気持ちも含めてこんな面白い物もありますよと、DL103ネイキッドを試聴体感頂きました。
それから暫くしてそのお客様が、先日組んだばかりのこのカートリッジ一式を手に来店されるから、一瞬事故でも起こしたかと心配しかけたら

「この前聴かせて貰ったあの音は忘れられない、是非こいつを剥いてくれ」

と嬉しいお言葉です。いつもの様にそれに伴うリスクを説明させて頂き了承頂いてから作業開始です。

 

ただ剥いただけではシェルには取り付けられません、専用のアルミ製取付ベースをあてがいます

 

DL103Rも103系列ですから、作業自体は同じです。ただ一点、コチラの針はバラさない限り絶対わからないでしょうが、カンチレバーを支える前楯に当たる部分とボディー内側壁面前面方向との間に緩衝材として本当に小さなゴムチップが挟まれています、オリジナル103には存在しない仕様です。理由は分かりません、配線材以外の内部構造は全く同じなのに、DL103Rには奢られているこの部分、今度それを外して音がどう変わるか確認してみようかな。閑話休題、慎重な作業を終えすっかり姿形も変わった新生DL103Rネイキッドをお客様と一緒に試聴です。たまたま居合わしたメーカーの営業さんも一緒になって、おぉ、と言う感じです。本当に一聴して、おぉ、となります。どういう内容の感嘆なのかは皆さんも一度体感して見て下さい。

 

↑ この仕様が有す繊細さと儚さが伝わる写真だとは思いませんか

 

針先確認も済ませて間違いなく安全にお持ち帰り下さいと念を押して、お客様は結構お喜びの様子で御帰宅なさいました。次回お会いできる際にどんな感想を頂戴出来るか楽しみですね。

 

 

DL103系列のアルミボディ化及びネキッド化の相談はコチラまで→0466-20-5223