1972年の登場以来2010年まで造り続けられ、累計出荷台数は300万台を超すとも言われる、アナログプレーヤーのあまりにも有名な Technics SL1200シリーズ

DJの利用として名が高いですが、本来は優秀なオーディオプレーヤーとして開発されていて、そのモーターは自社に限らず遥かに高価な他社製品にも広く用いられた事でも知られています。

また、Mk2以降のモデルは基本を変えずに造られたので、アームを含め部品はほぼ共通化が図られています。

さて、そのSL1200も採用しているユニバーサルアームと言えばシェル交換式のカートリッジの付け替えが魅力になりますが、基本性能としてのこの1200シリーズが搭載するアームは、標準付属のサブウェイトを用いても、シェル込総重量21-21.5gが目一杯で、例えば14gのシェルに8gのカートリッジ装着でもうバランスが取れなくなってしまうのです。

その為にせっかく高い再生能力を示す同機も、好みの針を好きなシェルに装着して愉しむアナログとしての魅力が、多少そがれていた部分も否めませんでした。

実はかつての(オーディオへの気持ちを抱いた人がいた頃の)松下オーディオ事業部テクニクスは、そこにもキチンと対応していて、最大33gのSPU対応を謳った追加ウェイト3個セットを用意していたのです。

しかし全くアピールがなく人知れず僅かに1000個セットのみ造られ人知れず消えた為に、実際にはその存在は無いも同然で、実際には松下社内でもその存在は知られておらず、また、知る人ぞ知る的に細々とパーツ供給されていたSPU用ウェイトも先般のパナソニックブランド化に伴う合理化とやらで入手不可となりました。

今回世界中のSL1200ファンの為に、ベルドリームからかつてのウェイト3個セットが復刻されたのは本当に喜ばしい限りで、特に長い間入手の難しかった23‐26.5g用が含まれているのはアナログの愉しみの可能性を広げる意味で本当に歓迎できますね。

3個セットの内容は

LIGHT・・・・・・20-23.5g
MIDLE・・・・・・23-26.5g
SPU・・・・・・・・30‐33g

となっております。

尚、補足致しますと、SL1200Mk2以降の限定品も含めた各モデルに対応し、標準のアームが19.5gまで、付属のウェイトで21-21.5g、それ以上をこの製品が補います。

また、26.5-30の間の対応は元々されておらず、SPU対応を謳う最重量ウェイトは、30‐33gとなっておりますので所謂Gシェル用だとお考えください。

また、一頃軽量型のSPUが出回った様子で、こちらは27.5-29g程度の様子なので、もしこれらを装着される場合は近似値のウェイトでぎりぎりの状態から針圧計を用いた直読みでの調整をされる事をお薦めします。

因みに。OLDタイプのSPU-AタイプにAシェルアダプターをかますと簡単に37gを越して来ますので、流石に難しいでしょう。

また、一部に人気のSPU-GTはその名の通りトランス内蔵で36g程度あります、こちらもそのままでは難しく思われますが、SPUウエイトで限界までバランスを後ろに引いたうえで

、針圧計直読みでどうにか3.5g程度の針圧は掛かった報告が出ていますのでご参考までにどうぞ。

さて、以上は3個セットでの販売に限られておりますが、今回上記のうちLIGHTに相当するウェイトのみ、無包装の状態ですが数限りの特価品として提供する事となりました。

総重量23.5gまで対応できれば、実のところ大抵の方には満足いただけるとも思います。

3個セットのお値段も含め、なかなか踏み出せなかった方にはこちらは間違いなくお買い得です。

ただ、注意頂きたいのは、LIGHTを購入頂いても、ベルドリームさんからMID、SPUのバラ売りはありませんので、やっぱり重いのも欲しくなった場合どうしても3個セットを購入頂かざるをえない点です。

それらを御理解いただいたうえで、シェル、カートリッジ合計23.5gまでの対応の可能性を御理解頂けた方には、たかが2g増しと思うなかれ、その拡がりの対応の幅の多さには間違いなく今回の提供価格はお買い得ですよ!

追記:標準付属ウェイトはまだパーツ扱いで入手できる様子です、譲り受けたり中古で入手した場合最も失われている可能性の高いパーツなので、こちらは必ず手元の1200を良く御確認なさってください。

A.I