*最初にお断りで、以下ちょっと時季外れのコメントが続きますが、訳あっての事です、暫しお付き合い下されれば幸いです。

 

 

皆さんこんにちは、異常な日本の夏を如何お過ごしですか?

ただでさえ暑くて熱くてかなわんのに、どんどん当初の話から趣旨が反れながらも非を認めない愚かな二世議員の関わる保険証の件とか、汚い金に塗れたクリーンなエネルギーに群がる蛆虫レベルの政治家なり関連会社なりとか、人並み以上の体格と人並み以下のおつむを有したアメフト大学生が大麻キメて街中うろついてるとかもう最悪ですよね、とっくに暑さでおかしくなってる頭の沸点越しますよ、鶏冠にきた、もうこれは。

閑話休題、その暑い夏ですが、元来8月とは海に山にプールにお盆に花火に帰省にと、夏らしい楽しみや行事に満ち溢れている故、室内に閉じこもってじっとり音楽鑑賞みたいな、あまりオーディオに向いている季節とは言い難い物でした。
されど最早この状況は人災的環境破壊の異常気象です、外なんか出歩けるレベルじゃありません。異常な暑さかさもなくば異常な規模の台風のどっちかしかないこの夏は、今時大概の家庭にエアコンも導入されて居る訳でして、もう夏は身を守る意味でも外など出歩かずに、家に籠って心静かにレコード盤に針でも卸して過ごして心の平穏を追求しませんか?(←ココ迄8月上旬頃書き出し)と先月頭に書き出したものの、そこで肝心の私の気力体力が暑さと忙しさで尽きてしまい、ここでの再開の切っ掛けが掴めないままに手先と口先こそは忙しく回して居た物の、文章起草の方はグズグズと過ごし気が付けば今日はなんと9月中旬、先に書いた世の中への戯言なぞとっくに彼岸の境地となり移り気の早い世間からは忘れ去られ飽きられて早、すっかり涼しい風が秋の高い空にもジャニーズ事務所周りにも吹き始めと、暫しご無沙汰の鈍り具合をよしゃいい憎まれ口叩きながら軽くウォームアップも済ませて改めてご挨拶です。

皆様今晩は、本当にご無沙汰です、胸糞悪いレベルの暑さだった夏は無事乗り越せましたか?

さて、レコードと言えば針です。針と言えばSHUREですね、って強引だけど兎に角シュアの針持ってる人は沢山居ます。その中でもマニアとか煩いこと騙りそうな類にはV15TypeⅢとかが有名ですが、一般世間における圧倒的多数を占めるのはもうこれは間違いなくM44系列です。ふた昔さん昔前ならM75系列が多数だったかもしれませんが、ともあれアナログ経験者なら一度は通過するのがシュアーのM44です。何よりも最も手の届きやすい価格帯で性能もブランド的知名度も交換針の入手し易さも含めてバランスの良い針でした。
『でした』と過去形で書く理由は、つまり米国にSHURE社は健在でもアナログ事業はとっくに放棄されていて、米国製だろうとメキシコ製だろうと皆さんお馴染みの白い箱に入ったあの針は本体も交換針も最早二度と購えないからです。
数年前にSHUREの日本代理店からアナログ事業撤収の案内が有った際には、まぁ100歩譲って新規ボディはやむを得ないとして、まさか交換針迄一斉に販売終了してしまうとは思いもしない驚天動地の事態に、流石に私も慌てると言うか最早呆れてしまいました。と同時に、でんき堂としては密かにM75系の交換針を山盛り掻き集めたりして必要な方へ売りしのいだりしていたのですが、それも既に売り果たしてしまいました。
その中でM44系はGと-7用の交換針が代理店によって比較的最終在庫を多めに市場に放出されたのですが、それも今やプレミアム価格でやり取りされる始末で、本来一般レベルで普通に扱われるべきM44本来の身上たる手近で身近で気軽に使える立ち位置からは、使い手によって大きくポテンシャルの変わるその性能面はともかくとして、付き合い易い価格ではない事態に私個人としてはイマイチな物を感じていました。
そんな中で昨今のアナログブームも相まって、一部の熱心な方々が異常に高騰したV15TypeⅢに対しての一つの対案的な流れとして、このM44系列を性能的にも見直す機運が生まれて来ました。肝心のSHUREからは先程申上げた様には最早M44もそれ以外も本体も交換針も一切入手叶いませんが、日本のオーディオ黎明期以来を正に裏方的存在ながら国内外オーディオメーカー各社のアナログカートリッジ、針先の殆ど全てをOEMや代替え針等で支え続けていてくれたJICOや中電と言った、レコード針専業の彼らがここに来て一斉にSHURE系列の針先の対応を充実させて来ました。
最近営業姿勢も方針もすっかり改まったJICOに至っては、選ぶのに困惑する位の選択肢をM44系列の針先に対してだけでも豊富に用意して来たばかりか、M44と共通の仕様を誇るカートリッジ本体まで発表して来たりする勢いで、コレはこれで大変興味深く素晴らしい話なので、この件は次回改めてのご紹介としますが、今日はもう一方のここ数年急速に知名度と評価を得ている中電/CHUDEN用意するM44用交換針の御紹介です。

 

 

コチラは中電が限定数で作成したSHURE M44系列用共通交換針です。例えばM44Gなら針圧0.75~1.5gやM44-7なら1.5~3.0g等とそれ以外も含めて多岐に亘る仕様、ざっと確認するだけでもM44と名のつくカートリッジは10種類以上が存在したのですが、今回の替え針のコンセプトは市場に遍く普及し未だに針先を失ったままどこかに転がっているシュアの各種M44系列に総合的に使い易く対応する針と言う事です。

中電 SHURE M44系列用代替交換針/M44HG 2,970円税込

針先0.6mil接合ダイヤ丸針/針圧2.0~4.0g 日本製

要するに今回の企画は現代のアナログ事情に応じて極めて使い易い幅を持たせた仕様になっていると言う事です。少し厳しい事を言えば、オリジナルのM44Gを実際に針圧1.0gで綺麗にセッティングを出せれば相当な音が出せましょうが、それには相応の機材の優秀性やそれに応じた腕が求められます。故に今回のこの交換針の初心者、ベテラン問わぬ比較的使い易いスペックは、様々な環境下で安心して音出しが出来る良い内容だと感じます。
勿論原理主義的偏狭さに於いてオリジナル以外は一切認めないと言う思想も否定こそしませんが、せっかく手元に残っているボディから最低限の性能を確保した針先で取り敢えず音が出せて青春の思い出に耽るのも悪くなかろうと私なぞは思うのですね。
先に記した様に今各社からM44に対応した交換針が復刻なり企画なりされつつあり選択肢の幅が増えたのは大変良い事なのですが、どちらかというと高級指向的な製品が多く如何せんその価格が凄いのです。多少の独断を含んで述べてしまえば、かつてのSHUREのカートリッジの入り口担当がM44だとすれば憧れの存在がV15だった訳で、その観点から行くとここ最近のM44用交換針は既に古のV15TypeⅢの交換針の当時の物価対比を加味してもそれに迫るか超す勢いです。勿論M44ボディにJICOの高級針を仕込んでろくに調整も出来てない使い方をされた上級モデルをカモるなんて話は私個人は大好きなのですが、今回は1000円札3枚でM44ボディを蘇らさせましょうと言う話です。
なので皆さん気軽にこの交換針を購ってどんどん盤なぞってどんどんブチ折ってどんどん買い替えて下さいな(笑)これを起点に練習を重ねて次こそ高級タイプに移行するのも良いですし、価格を武器に複数抑えて予備に回してもDJ等のパワープレイに用いても一向に構いません。その上で最後に敢えて付言すれば、安いから音が悪いと言う事は決して有りません、少なくとも私はM44はコレで十分じゃないの?と思えるところまではこの針で音出し出来ました。

追記:一度の生産数に限りがあり、更には次回生産時には価格を上げざる得ないとも中電より伺っておりますので、現在店頭に在庫を20個程用意致しましたが、ご必要に感じらた方はお早めにどうぞ。併せてシェル装着やリード線交換などもどんどん相談くださいませ!

 

お問合せはコチラ→0466-20-5223