皆さん今晩は。

今月頭に音元出版より発行された季刊『analog』Vol.68号はもうお手にとって頂けましたか?38頁では、とぼけた男がとぼけた事を延べ散らかしては居ますが、そこはさておき各項読める内容に満ちた誌面ですので、是非ご覧になってみて下さいな。

さて、こちらの更新間隔が開きがちでごめんなさい。要するに閉店後に作るお客様ご依頼のケーブル等の作成関連作業がほぼ毎晩続き、キーボードに向き合う時間が作れていないのです。
私自身が会社の責任者兼対企業取引交渉担当兼販売接客兼制作技術系要員兼広報もちょっぴりと言うのは、如何にも小規模事業者っぽくて脆弱そうですが、私個人の30年近い店頭経験から測るに、老舗名門オーディオ専門店や大手家電量販のオーディオコーナー時代よりは、対お客様に対しての細かい面でのサービスでは、販売店舗面積と展示展開物量を除いては遥かに優位に立てて居るかなとも思います。肝心の体は壊さない程度に働けるだけ働いてまだまだサービス向上を追求している最中なので、是非今後とも皆様の『でんき堂』への応援を宜しくお願い致します。
それにしても、もう少しだけ店舗規模の拡大と展示の充実はしたい物ですねぇ・・・

 

さて、ここ暫くの毎晩の閉店後の活動内容です。いよいよQED AIRLOCが定番的な勢いで依頼を戴くようになりましたね、お店としても嬉しいですし、お客様のオーディオにとっても決して悪くない内容なので、まだ未体験の方は是非ご検討くださいね。

 

 

こちらは町田に居を置くKRYNAさんの最上級スピーカーケーブルSPCA7のQED AIRLOC装着、伸縮チューブ全体掛け仕様です。クライナの事情でしょうがこのケーブルは切り売り販売が行われておらず、同社に於いて組み合わされた専用のプラグが装着された状態での完成品販売のみなのですが、たまたまこのケーブルの一つ下のグレードであるSPCA5(←コチラは切り売りあります)+QED AIRLOC仕様を耳にされたお客様が『これは実に良い』となり、せっかくだからこの最上位グレードでのAIRLOC処理を是非欲しいと言われ、プラグ付きを購ってのAIRLOC処理では余りにお客様の出費が嵩むしプラグも無駄だし、散々メーカー側と交渉して何とかプラグなしの状態でのケーブルを供出願っての作業、納品となりました。
写真の通りのシングルバイワイヤ処理で、最近凄い勢いで指名される中村製作所のアモルメットコアも通しました。出来上りは見栄え、音、共に、結構苦労した甲斐のある物に上がったと思います。

 

 

こちらはQEDのSignature Revelationと言う同社最上級グレードのエッセンスを継承したケーブルです。一組作成する為に88回剥き作業が発生すると言う、基本的に個人での切り売り購入は推奨しがたい構造かつ、AIRLOC処理する事で怖ろしい程の実力を見せてくれるケーブルです。
今回はお客様の指名で見栄えも豪華なMETAL外装のプラグでAIRLOCです。尚コチラのケーブルは通常処理より多少の追加工賃が発生していますが、その価値がある事も間違いないと思いますよ。

 

 

コチラはACROLINK 7N-S4000Anniversarioと言う、どえりゃぁ高価なケーブルです。高くて高性能で再生音も抜群ですが、実の所作業自体はそう難しくはないケーブルです。故に尚更基本に忠実にAIRLOC処理を丁寧に作業を進めます。仕上げにプラグには最近個人的にも好きな仕上がりな伸縮チューブを全体掛けとします。

 

 

これはKRYNAのSPCA5だったと、そうですね、SPCA5だ、うん。最近本当に処理数が多くて、どれがどれだったか写真を見ただけではすぐに思い出せなくてご免なさい、いや、間違いないですね、それで。
こちらは4芯構造のケーブルなので、普通にシングルワイヤで作成するには2本づつ撚るのですが、見栄えと使用耐性も考えて、少しだけ追加料金を戴いて束ねた線全体にもプラスマイナス毎に赤白の伸縮チューブを全体に渡って被せます。悪くない見栄えでしょ。4芯ではありますが、各線辺りの径は細身なのを活かして最近受注数を増やしているAIRLOC MINIを用い、中村製作所のアモルメットコア、NS-221とNST-241をW使いで通しました。

 

 

これはなんだ、え~っと、ACROLINKなのは間違いなのだけど、さっきのとはまた違う超高級品なんだけど、名前が・・・すいません、とにかく高くてすごくいい奴です、なんて適当な、でも作業は適当じゃないのでご安心くださいね。今回はお客様システムの関係で片側がYラグ仕様でのAIRLOC処理となっています。因みに写真のYラグは開口径が8/6mmの二段階仕様となっております。極太ターミナル系の方には10mm仕様も用意出来価格は同じですので、Yラグタイプ所望の際には予め手元の機材の接続ターミナルの接続径をお確かめになって注文下さいませ。

 

 

コチラはお客様ご愛用の超高級ケーブルの持ち込み処理です。48Vとか72Vとかの電池を脇に抱いたアレです。悪口言う気は無いですが、このブランドのケーブルは価格帯に限らず、完成品仕様のプラグ留めの物は根本的にその造り、接続部に脆弱さを内包しており、実際に今までもそこが径年で取れた、外れかけている、ぷらんぷらって状態の方を実に多く見掛けます。構造故の弱点であるそこを理解した上で、AIRLOC換装を行うと驚くほどの改善が体感頂け、リケーブルの面目躍如といった所です。
今回はお客様のシステム変更に伴いシングルバイワイヤ接続からシングル接続への変更に対応させる為に、左右ともスピーカー側が4本に分かれていた先端を再び2本分けに戻し、見栄えも完成品のシングル仕様と同等にすると言うなかなか難しい作業を伴いましたが、仕上がりは写真の通り、自分でも結構上手くいったなと思います。お預かりしての少々のお時間と多少の追加工賃が発生しましたが、その仕上がりを目にしたお客様が大変喜ばれたのが私としては一番嬉しかったですね。

 

て、長々とケーブルの先端の話ばかりで大変失礼しました。しかし敢えて申しましょう、接続改善せぬまま機材だけ取り換えても、本来そこから得られる筈の満足は得難い物ですよ・・・→0466-20-5223