今日のお仕事は、お馴染みDL-102にベルドリーム製のモノラルリード線の装着。

今回は既にお客様所有のDL-102とシェルを送って頂いて、こちらで用意したリード線のみの装着です。
この場合ですと、当方までの針の安全な輸送手段はお客様にお任せするとして、手前共で頂戴する金額はリード線代金+作業及び調整費としての1620円ですね。
実際には送り返しの分の送料や、代金引換を選択された際などにはその料金も付加されますが、どの道他所で購入された針でも、DL-02に限らずカートリッジのシェル装着は当方は、基本的にはこの金額で承ります。装着後に音出し確認して好評の針先顕微鏡拡大写真もお付けしてお返しです。

 

 

 

ところでこのDL102、以前からくどいほど書いていますが、大変古い時代の針で基本設計を60年近く変えずに作り続けられています。

 

 
御覧の通り一般的なカートリッジと違って長いピンが二本突き出しており、これに一般シェルのリード線をステレオ配線左右二本に振り分けて一方に二本づつ挿し込む等と言う芸当は、本来一般の方は出来なくてもなんら恥ずかしく有りません。私も怖いです。
だから使い易い様にベルドリームに提案してお願いしてY字型リード線を作って貰って、これが上手く市場にマッチしたのか確かに大変良く売れています。
所がですネ、もともと私が個人的に使い易い事を念頭に、自分でお客様に装着して差し上げる前提で商品化して貰ったですが、メーカーが製品としてカタログに出す以上は、取引がある所はどこだってそれを仕入れて売れる訳です。当たり前の話でそこに私は口を挟む余地は何も無いのですが、最近とみに増えたのがアナログ触った事も無い様な大型家電カメラ量販の売り場でもこれが何であるかも分からずに販売していて、簡単とは書きましたが、実際には正直言って余程のベテランでもDL-102の装着は自分でやるのは難しいので、「出来るだけ僕に任せてよ」と私自身は申し上げているのですが、売り場に堂々とアナログ針の装着はお受けしませんみたいな張り紙貼って、なおかつ大概の方には到底難しい物を売り散らかして日本全国不幸な事故だらけと言う状況です。
ハッキリ申し上げておきますが、メーカーもリード線も一切悪うございません、アナログカートリッジのリード線は信頼できる専門家の居る専門店に任せろってだけの話です。
お客様の名誉を汚さぬよう注意して書き進めたいのですが、今回もそういった例の仕事です。
残念な事にこちらの方は自分でリード線装着に挑戦されて事故が起きたご様子です。
それ自体は私は仕方がない事だと感じています、私も今まで数千個の針を触って来た過程で、沢山針もリード線も壊して来ました。
問題は、当のそれを販売したそれはそれは大層御立派な売り場の、私達専門店が逆立ちしても敵わない様な資本金と売上と何千何万人と言う、超優良優秀な家電製品愛に燃えた志高い、それが好き故にそこに職業として自らの固い意思に於いて選択して、そこに立っているであろう筈の人材抱えてらっしゃる超大型家電カメラ量販の皆様が、こういった自らのお客様にも関わらず困って対応を求めて来たお客さんが、手間賃払うから付けてよとまで言っても全く応じられない点ですね。

だからハッキリ書いてやる、大型家電カメラ量販のオーディオコーナーのオーディオ担当者殿、或いはそれ以上の地位の人間、ベルドリームのリード線とかDL102の売りっぱなしやめてくんないかなぁ、そろそろ?
幾らなんでも不親切だろ、これは。

お宅でエアコン買えば金払えば取り付けてくれんでしょ?なんで金払っても針は付けてくれないのかね?エアコンより簡単だろ?自分らで出来なきゃエアコンみたいに専門の取り付け業者と契約すれば?綺麗に上手にDL102とリード線付けてくれる。勿論それぐらいの人材は山盛り居るから立派なオーディオ売り場なんかこさえてるんだろうけどさ。

それからこれを御覧になられたオーディオ愛好の皆様にも誤解の無い様に一言

アナログカートリッジの装着に纏わるトラブルは近年急速に増えて来ました。
それこそ毎日どこかで誰かがポッキンなポッキンなと不幸な事故を量産しています。
コレぐらい出来るではなく、出来る人の方が少ないという時代なのだとお考えください。
何故ならスマホは弄れても黒電話は回せなくて当然の時代になりました、ヒューズの交換もテレビのFコネ作製も結線も何も出来ない店員が家電量販店の店頭に立って平然と物売ってる時代に、何もお客様がカートリッジにリード線装着が出来なければいけない理由など有りません。
だから車のタイヤ買ったら自分でホイールに組む人、自動車マニア自称する人間でさえ滅多にいないのと同じで、アナログの針も相当シビアな調整行いますから、こういった物は最後までお客様に付き合ってくれる近所のオーディオ専門店へ是非ご相談下さい、それでもまともなお店が見当たらなかったら、一度我々の所までご一報ください。
最近は多少知名度も増して技量への信頼もおいて頂けるようになってか、お陰様で全国津々浦々のカートリッジにリード線を装着させて頂いております。
古いカートリッジの再整備、他所で買ったけど面倒見て貰えなかった物、新たに購入の方、どなたでも歓迎致します。

TEL:0466-20-5223 (お問い合わせはこちら)