こちら45周年記念モデルですって。なんだか25周年記念のがついこの前だったような気もしますが、道理で歳もとるわけだ。
さて、とはいえこのブランドがごく一般に認知されたのは今から二十年前くらいだと思います。
自動車なんかは80年代90年代を通して我がメイドインジャパンが世界を席巻していったのは記憶に新しいのですが、何故かオーディオ、特にスピーカーに関しては、丁度このB&Wが日本で代理店が変わった辺りから国産勢はその勢力を急速に衰えさせ、今やオーディオショップには見渡す限りの海外製スピーカーが跋扈失礼煌びやかに並ぶという状況になりました。
その魁がこのB&Wの一連のシリーズですね。
勿論以前から米国の青いバッフルのとか英国の同軸構造のとかの大型スピーカーが人気でしたが、家庭で現実的サイズで音楽を音場音像とも提示するという、考えてみればごく当たり前のスタイルを教えてくれたのが、このB&Wだったようにも思えます。
何しろ当時の家電メーカーを筆頭にした国内各社が、いかに大口径ウーハーを積み3ウェイ以上の墓石型スピーカーこそ正義みたいに振舞っていた当時、英国から颯爽と小型2WAYを引っさげた、しかも頭に角が飛び出した様な不思議な形をした同社のスピーカーの奏でる音は衝撃的でしたよね。
もう駆逐するべき日本製スピーカーも見当たらないのか、今回は自らに挑戦を仕掛けるかのごとく、本来記念モデルとはハッタリの効いた大型でゴージャスな物が多い傾向の中、自社の基準モデルたる805に対してダウンサイジングを施し、真っ向から勝負を挑んでいるかのように感じさせる今回のモデルは、価格帯こそ違うのですが純粋に好き嫌いでその同社上位価格帯のスピーカーと堂々と比較検討して購入できるクオリティーを持っています。恐ろしい事ですね。
2011年のオーディオ銘機賞銀賞受賞、次は50周年モデルで2016年?歳はとりたくないですが楽しみでもありますね・・・
A.I