物騒な話からしますが、かのベトナム戦争でベトナムのジャングルで米兵困らせた要因の一つに「竹」があります。
尖らして竹槍にしてブッ刺したとか、ブービートラップの落とし穴の底に槍衾のように並べてあってそこに落ちたら・・・な直接的な事例ではなく、竹やぶで自動小銃ぶっ放しても、なんと竹が兆弾させてしまってかえって味方に当ったりして危なくてしょうがない、或いは敵が居る方向とは違う角度から弾が兆弾してやってくるという、木より遥かに軽い存在に思える竹ですが、その繊維いっぱいの構造がもたらす強度は正に自然の驚異です。まぁ僕は勿論べトコンでも米兵でも、ましてやその世代でさえない人間で、以上の話はゴルゴ13とか、20数年前にパイナップルアーミーとかその他書物読んでたら書いてあったネタです。
で、竹。古くから竹細工はその特性を生かした素晴らしいモノが沢山あると思いますが、あまりオーディオでは用いられてこなかったですよね。エジソンの電球のフィラメントとか初期のレコードの竹針なんかの例にあるように、決して電気と竹は関係がないものではないのですが、スピーカーに一部使用事例が見受けられる程度なのはなんだか勿体無いですよね。
木材資源が枯渇気味の昨今、自治体によっては人手が入らなくなった里山で生えて生えて困ってるぐらいの竹を、このエコロジーの資源の有効活用の時代に、遠慮なく斬っても構わない資源を使わない手はないですよね。
いつもセンスの良い商品を輸入してくるフューレンさんが、地方自治体で生えすぎて処分に困った竹を使ってるのかまでは分かりませんが、とにかく竹を集成材にして用いた、仕上げも音質も上質なこのオーディオボードは価格共々大変に魅力的で、用途に応じたスタイルが何種類も用意されている点も含めて、数ある重量級高剛性型ボードの力で振動をねじ伏せた世界観も確かに魅力では有りますが、鉄砲玉さえ弾いてしまう竹の軽くて硬くてしなやかな特性がオーディオ機材にもたらす、明るくまっすぐ軽快でありなあがら爽やかに染み入る響きは、オーディオのアクセサリーにおいて稀有な特質であり、竹製品ならではの美点だと思うのです。
個人的には、とある欧州の超高級スピーカーを持ち込んだお客様宅で、悪くはないのですがイマイチなり切らないと言うか正直言ってキンキンつまんない音がしていて、試しにこの板差し込んだらとても感じよく鳴り始めて、お客さんもすぐさま、その場に居合わした、旦那さんほどにはオーディオに興味も無かった奥様までその効果を見た目共々気に入って頂いて、その場でこのF-BOARDをお求め頂けた経験がありますネ。
ところで先の竹が兆弾する話ですが、芯にあたれば勿論撃ち抜かれますよ、防弾とは違いますよ。試したら弾喰らってくたばっちまった、どうしてくれるとかいいっこなしですよ、念の為。
A.I

 

Nのより追記

この竹ボードですが、実はオーディオボードとしてではなく、反射板としても使えます。音調グッズとして小型のも出てますがオーディオボードとしての大型でも代用可能です。使い方として基本的には2本のスピーカー中央の床に配置が一番分かりやすいかと。出てくる低域がそこで反射されて全体の雰囲気が大きく変わります。上級編としてはさらに細かく前後左右で位置を変えてみると、ぼわついていた低音域の解消、音位置のコントロールなど好みに合わせて楽しめます。他にも壁に立てかけて使ったり...ところでこの竹ボード、ようく見ると左右対称の「f」文字が掘ってありますが、この向きによって同じ置き場所でも音が変わります。ただ、置き場所変えるだけで簡単に音変えられますのでお持ちの方はオーディオボードとしてだけでなくこういった使い方もぜひお楽しみ下さい。