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オーディオのケーブルに於いて長く中心的存在であった、古河電工のPC-OCC(=単結晶高純度無酸素銅)
が諸般の事情でもう造られなくなったとかで、オーディオの線材を基に商品化する数多のメーカーはさぁ大変。
オーディオケーブルを扱うその大概が、既製品としての線材を用いて、自社のノウハウなりポリシーを注入したケーブル製品に造り変えて行くわけで、その根幹をなす定番の素材が無くなるという事は、関係各社にとってはちょっとした、あるいはブランドによっては音造りの根幹を揺るがすレベルの事件でもある訳です。
まぁ出来あがった製品を製作者側の苦労も知らずに「音がいいだの悪いだの」と論評していれば済む側としては、各社が新しい線材を基にこさえてくる新しい製品を楽しめばいのでしょうが、今回はほぼ全社に渡って影響が出るらしく、余程PCOCCが浸透していたのか、かなりの数のメーカーが今までになく今夏から秋にかけて一斉にオーディオケーブル製品のモデルチェンジを行うので、PCOCC以外はケーブルじゃないとかファナティックな事を言わない限りは近年稀に見るケーブル豊作の年として素直に喜べばいいと思います。
今回はその豊作の中から美味しそうなのを一本ご紹介
アクセサリー系列メーカーとして確固たる存在を示し始めたTIGLONの送り出す
RCAラインケーブルの MGL-R10/1m 標準価格78.000税別
胴体はアフターPCOCCの最右翼筆頭の日立電線が開発した“Hi-Fc”
数十年前に日立電線自らが立ち上げていたケーブルブランドのLC-OFC線ケーブルに世話になった身としては懐かしい響きですね、メルトーンだったっけかな?
閑話休題、ともあれその日立電線のHIFC導体にTIGLONのマグネシウムシールド等のノウハウを惜しみなく注ぎ込んだ最上位グレードの製品です。
ケーブルは線材の質その物がその先を大きく左右する事は言うまでもないのですが、だったら古河なり日立なり同じ所の線材を用いる限りどこも同じ物になってしまいそうな感じも致しますが、あくまでもそれは料理における素材の良さと同じであって、最終的な美味しさ、即ち音楽再生的面白さや喜びは製作サイドの調理の腕如何です。
とびきり上等のネタでまずい物も美味しい物も調理人次第なのは皆さんも日常生活で体感されている事でしょう。
TIGLONの場合は得意とするマグネシウムシールドを用いて、HIFC線材の鮮度の良さを活かして、信号伝送時における様々な問題点やロスを限りなくなくす方向に仕上げてきた印象です。
同社のケーブル製品は以前から端正で歪みのない音を身上とし、ケーブルによる音色の付加を避ける印象でしたが、今回の新製品を聴くにあたりそこにブレがない事は一聴して感じられました。
あんまり値段が高くなく純度もそれほど高くもないケーブルを複数掻き集めてはその得意不得意の特徴を把握しながら、癖のあるバジェットなオーディオ機器間を縦横にのたうちながら、お金を掛けずに独自の音の世界を造りだすのも趣味としては大変面白いのですが、ある一定以上のレベルに達した高級製品には、やはり絶対的な信頼のおける標準器的信頼度を持って望める精度の高いきちんとしたケーブルの使用が望ましいかなと、一通り使ってみて改めて感じた次第です。
要するにレベルが高いのです、そこから得られる音楽全体の印象が。
繊細なバランスで成り立つ表現力を内包した高級機をご使用の方々に、その機器の魅力を癖などで奪うことなく楽しませてくれる、安心してお使い頂ける性格の良いケーブルですね。
重箱の隅系のちょっとした変化を云々ではなく、きちんとした機械が取り出した信号をきちんとしたケーブルでキチンと受け渡すとこうなのねと納得できる内容です。
よってここには、どっかの家電量販のこさえた自称専門コーナーの何一つ満足***削除**出来ない****削除****能****削除***店員**薄***削除**ゲ****削除****偉そうに書いているブログの様な音の蘊蓄のコメントはここには記しません。
「皆様のお使いの機器と機器をキチンと結んで本来の性能を聴かせてくれる手助けになると思います」としてこの文章を綴じさせて頂きます。
お詫び
文中に同地区の同業他社に対して不適切と思われる記載があったとかで検閲と削除が入りました。
ジョークのつもりでしたが筆が滑ったかもしれません、読みにくく感じられた方々にはお詫び申し上げ致します。
これじゃ大新聞の黒塗り広告みたいだ