好調の続くクライナさんのアステカ、私も面白がって未だに遊んでいます。 因みに個人的な試聴空間では、アレコレ弄っているうちに設置枚数が10枚に増えてしまいました。

以下参考になればですが・・・

・真正面に縦列に3枚・・・・・お馴染の定位感、押し出し感、に加え、枚数を増して設置個所が上に伸びてゆくほど、音場表現の高さ方向の表現が拡がります。

・正面上方左右各1枚・・・・・内向き設置のスピーカー後方にてその軸線上に載った形で設置すると、正面左右で大きく音が動くような録音の表現においても途切れる事無く音が左右に動いていきます。また、音数が増え、主音以外の静寂な部分を担当する背景音との距離感と位置関係が明確になります。簡単に言えばステージが拡がります。

・左右壁側各1枚・・・・・壁面試聴位置から見て、僅かに前より、耳の高さより少し上くらいでの設置で得られる驚愕の音の回り込み感は、体験して頂かないと分かりにくいかも。左右の壁の存在が消えて、広いホールやライブハウスで感じられる音の臨場感が8畳間で、本来の壁の距離を通り越したような距離感でグルングルンに展開されます。一度体感したあとこの二枚外すとかなり淋しいです。今、個人的にはこの位置の上方に更に1枚づつ追加を目論んでいます。

・天井試聴位置頭上1枚・・・・・全体的にソフトなベールで柔らかに試聴者を包みます。他の設置個所に比べると一発で差の分かる絶対的な効果はやや落ちますが、気持ちよさでは一番のポイントかも。

・背面壁側左右上方各1枚・・・・・これは当初考えていなかった場所です。何の気なしに置いたらまぁ凄い。正面の三枚がもたらす効果でスーッと立ち上がった音場が天井から降り注ぐ感じを更に後方で支えてくれるのか、そのまま遥か彼方後方まで音場を伸ばしてくれます。要するに音が前から自分の後ろにかけてスムーズに抜けていきます。天井の高さが実際の試聴環境の倍に広がったような印象を抱かせます。不思議なポイントです。因みに後ろに中心一枚では正面のモノと打ち消しあうのか息苦しくなってしまいダメでした。

以上がアステカ10枚の私なりの設置状況です。参考になれば嬉しいですが、決してこれを真似してという意味でもありません。勿論各家庭毎に条件も好みも効果の程も変わるので、皆様方の色々なとっておきポイントを是非お教えください。 ちょっとした工夫としては、アステカを一旦箱から外し、中に不要なボロキレを詰め込むと全体的に音圧感が増しました。 また、ストッキングの様な材質、手に入る方はサランネットに類したような素材でアステカ全体」を包んでしまうと、スピーカーのそれと同じようにソフトな効果を得られます。 また、壁面に画鋲などで押さえて使う事が多いかと思いますが、ベタ付けで無く、アステカ背面と壁の間にガスケット的意味合いで柔らかい布や模造紙等挟み込むと僅かに音の鋭さが丸みを帯びてきます。おそらく共振点の変化でしょうね。

なお、当店の「Nの」なる人物がアステカの裏側に10円はっつける“ワザ”を紹介していましたが、私は彼よりお金持ちではなく、かつ節約志向なので、10円玉の代わりに5円玉を使いましたが効果は全く同じです。主にS/N感が向上します。

10円玉に比べて二枚使うなら10円、10枚の場合50円の節約になります。流石に「Nの」指摘どおり1円玉では効果は得られません、この場合は節約にはならず、二枚で2円の損、10枚では10円の無駄遣いと言ったところでしょうね。因みにリッチな方が500円硬貨を貼るのも面白そうですが、費用対効果以前の問題でほぼ自己満足の領域になるかもしれませんので念のため。やはり10円か5円が最適でしょう。 また、セロテープより厚手の両面テープの方がより美しく(見えない場所ですが)貼り付け効果も高いですよ。

A.I