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CD登場前夜の、消える前の蝋燭的煌めきを魅せた80年代初頭の、各オーディオメーカーが送り出したアナログプレーヤーの充実ぶりには今更ながら目をみはります。

勿論当時の音楽を聴くためのメインソースがLPである以上当然と言えば当然なのですが、各社が最良と信じる駆動方式とアームでもって、仕上げも美しい筺体に収まったその姿は、当時のオーディオ環境のラック最上段に収まる姿としては、正に王道をゆく物でしたね。

当時は国内メーカーのアナログプレーヤーはほぼ、回転方式がDD方式(ダイレクトドライブ)に移行していて、なんとなくベルトドライブを卑下する風潮で有った様に感じますが、クオーツ精度や起動時からの回転速度の安定迄の立ちあがり特性に各社覇を競っていた事も有り、それが時代の空気だったとも思います。また、高音質もさりながら、当時はアナログプレーヤーとは言え、高機能化の一途を歩んでいる時期で、オートリフトアップどころかオートリターンにICやセンサーを奢ってのプログラム再生まで追求し出したりして、ひっくり返す事以外の能力は、既にその後に出てくるCDプレーヤーと何ら変わらない状況が既に出来上がってもいました。

今回紹介するのはそんな時期の市場での中枢を占めたクラスでの特に人気の高かったDENONのDP-55Lです。
デンオンらしい姿のモーターをキャビネットに組み上げたオーソドックスなスタイルのプレーヤーで、ごく普通に使って頂くクラスですが、アームリフターにたいしてオートリフトアップ機構が奢られています。
つまりセンサーと連動したアームが、盤最内周に侵入した時点で自動的にアームを持ち上げて待機し針の損耗を防ぐ考え方の物です。アームの上げ下げもボタン操作なのですが、正直言って80年代的まどろっこしさ。

考えようによっては非常に便利な機構ですが、ユニバーサルアーム故の愉しみとしてのカートリッジ交換に於いて、アームリフトアップのクリアランス調整が、各カートリッジ毎に当然その高さが変わってきますが、調整が都度必要となりますので、頻繁にカートリッジ交換を行う方にとってはここが反って煩わしい部分ともなりますから、腕に覚えがある方はリフト調整を再下段に持ち込んでどの状態でもアームに対してリフターが触れない状況に持ち込んで頂いた状態に調整頂き、完全なマニュアル状態で使われる事を推奨致します。

今回の商品は全体的に磨き上げて比較的綺麗な状況に致しましたが、時間の経った中古品である事をご理解いただき、多少存在する傷や剥げ等は音に関わる部分以外の問題としてお楽しみくださいませ。
最低限の音出し用としてテクニカの輸出用のカートリッジのAT3400を装着した状態で、前出のオートリフターの範囲もそれに合わせた調整を行ってあります、お手持ちのアンプがフォノイコライザー搭載でMM型に対応する限りは、この状態で適正針圧や設置場所の水平の確保程度ですぐにLP再生をお楽しみ頂ける筈です。

価格は抑えめの19,800円となっておりますが、もしカートリッジ/シェル不要の場合は17,800円でお出しできます。
また、それに対して希望の針を選択されたい方には、17,800円+希望の針及びシェルの金額にて、リフトアップ機構もその針の高さに見合った状況に調整した上でお出し致します。
ご不明な点など御座いましたら何なりと店頭までお問い合わせくださいませ。

完売しました