寒い日が続きますね。ちらっと眺めたニュースでは都内での雪を報じていました、ここ藤沢の地では寒いだけでしたが。
今回のお仕事はお客様新規購入のTIGLONのスピーカーケーブルに、FURUTECH FT212(R)と言う4個で15,120円もする高価なバナナプラグを4本分両端末計16個装着です。その上でお客様が既にお使いのFURUTECHプラグ装着済みのケーブル8本を送って頂き、大分傷んできた取り付け状態を全て外して切って剥き直して角圧着処理も施しプラグの再装着作業、総計12本48端末の切って剥いて固めて付けての大作業です。
これだけの量を営業中の店舗で一気に仕上げる事は流石に叶わず、また今年に入って当店は一層作成作業が増えて来ていまして、カートリッジ装着に電源ケーブルにラインケーブル作成と並行しながら、毎日午前様状態で店に残って作業して延べ三日を要しました。
下の秦の始皇帝陵墓の兵馬俑みたいな写真は、手始めに装着前の作業としてFURUTECH FT212(R)をばらした姿です。

 

 

このプラグは大変凝った作りの三分割構造で、このようにバラしてから装着作業になります。この時点までで何か所も螺子を緩めて回して外しての繰り返しで既に相当の作業量です。また、プラグとの留め方としてケーブルの方は撚り線のまま幾ら力んでもイモ螺子がたつ訳も無いので、皆さんここの部分をいったいどう処理しているのかが心配になるのですが、実際メーカー完成品でさえ何となく留っている物が多く、引っ張れば抜けちゃうのですが、でんき堂としましては確実な接続を最優先として、やはりAIRLOC応用の角圧着処理を施してからのプラグ装着です。
因みに送って頂いた方のケーブルは、どの端子もそのイモ螺子を緩めて外してみると、やはり撚り線直留めで、端子内からちぎれた線材が粉上にパラパラと出るわ出るわで、これを綺麗にするだけでも一仕事になってしまいました。
実際には端子内で数本の線に辛うじて留まったイモ螺子経由の接続状況の、プラグ内でその周囲を千切れた線材が取り囲むと言った悪夢的状況の接触は、音的にも相当な損失と悪影響を与えていただろうなと容易に想像できる状況でした。

 

 

ま、こんな感じで組みあがります。外見上では分かりませんが、中ではAIRLOC応用角圧着の強力な接続が施されていますので、コチラを相当な力で引っ張っても、まず抜ける事は無いとお約束できます。つまりそれだけ確実な信号の受け渡しがお約束出来ています。

 

 

各線根元毎に伸縮チューブも被せて見栄えも整えます。これだけ揃うと異様と言うか壮観な眺めと言うべきか・・・
漸くの思いで作業を終えて、暖機ももどかしい思いで冷え気味のキャブレターの機嫌を伺いながら、ベンチュリの加減を図りながらスロットルを開いて深夜を大きく回って帰宅すると丁度、寒い冬空のシーイングの西の彼方に大きなお月さんが、丹沢の手前の大山山頂に被さる様に沈んで行く光景に遭遇しました。
凍える思いもしばし忘れて瞬く星空の下、暫し音も無く山影に消え入る月の入りを眺めながら、大変だった作業故の大きな満足感を得た瞬間でした。

 

確実な接続と端末処理を希望→0466-20-5223