最強寒波がどうたらこうたら、関東にも積雪か?の報を耳にして、子供な私は、朝起きたらあたり一面まっ白けの雪景色~、わ~い!みたいな光景を想像して胸を膨らませて喜び勇んでカーテンを開けたら、なーんだ、うすら寒い冬空の下に、ただ乾いた地面が広がっているだけでした・・・
積雪の予報の度にこの世の終わりの様に不平不満を並べる人を見掛けますが、冬が冬らしく雪が降って当然の気象条件を当然として受け入れないで、雪も降らない、雨も降らない、気温も4月並み、みたいな人類のエゴに満ち溢れた活動故の環境破壊を起因誘因とする天変地異的異常気象を、人間の勝手な都合で喜ぶのは如何なもんですかね・・・
子供の頃に、あの、しーんと静まり帰った長い夜の明けた朝に目にした、見渡す限りの白銀の世界に感動した純粋な思いを忘れ、あるべき姿の自然現象を、それさえを忌諱する様になれればきっと立派な大人なのでしょうが、私にはまだまだ修行が足らんです。積もらなくてがっかり・・・

さて、雪こそ降りませんでしたが、すっかり冷え込んだ藤沢の地下のでんき堂は、店内は多くのお客様がご来店され結構な熱量でした。お客様から作成依頼の掛かったケーブルが入荷して来て、また丁度依頼者当人が来店されていた事もあって、早速公開処刑の様な心持を抱きつつ衆目の視線の下の作業開始です。
有難い事に皆さんは私を器用な人だと言う優しい目線で見て下さっていますが、自分でも嫌になるくらい毎日間違いと失敗を重ねては自分を罵りながら生きている人間です、手元を凝視する複数の視線に否が応でも緊張感が増しますね!

作成するのはZonotone 6NPS-Neo Grandio 5.5Hi メーカー標準価格13,000円税別/mと言うエライ高価な電線に、Furutech FI-11-N1(R)/M-N1(R)のロジウムメッキタイプのプラグの組み合わせを、内部配線端末処理に、でんき堂お得意のAIRLOC応用角圧着処理を施したうえで組みあげます。因みにZonotone自体からこのケーブルでの完成版が発売されていて、こちらは1.8m完成版がメーカー標準価格52,000円税別となっております。また、プラグはゾノトーン製の電源ケーブル完成品はどれもモールドタイプが据え付けられていて、こちらはプラグのみの交換と言う形は行えない仕組みですね、どうしてもの際は根元からプラグ自体を切り落とさないといけない、つまり中がどうなっているかは一般的には分からない構造なのです。

 

 

写真は被覆内三芯各線に、英国QEDのAIRLOC応用の角圧着処理を施し、端子内部で露出する部分に対して伸縮チューブも被せ置いた姿です。先日の記事にも書きましたが、完成品でもここの部分が切って剥いただけの製品を数多く見掛けますが、でんき堂と致しましては安全性と接続時の伝達性の最良の手段として、この角圧着仕上げをお薦めしています。そうでなくても、せめて半田で纏めた方がいいと思いますよ。
尚、処理された端末内では、Zonotoneのカタログからそのまま引用致しますが、超高純度6NCu、高機能純銅線HiFC、純銀コートOFC、高純度無酸素銅による独自の4種類のハイブリッド導体が収まっていて、それらが撚り線状に纏まって5.5Sq径をなしていますが、それをスリーブを介してプレス機で完全に全方位から圧着をかけ、その断面は線材の一本一本の感じさせない一つの金属棒で有るかのような佇まいに変化させてあります。こればかりは一般的な圧着ペンチでは実現も叶わない作業内容です。また、あっさりと書いてはありますが、ここまでの仕上げで既に相当な工程数と時間を消化しています。

 

 

インレットプラグに組み付けた姿です。伸縮チューブを被せた部分が金属部分の露出を防いでいる事がみて頂けますでしょうか。撚り線のままの仕上げですと、実際に何らかのテンションが掛かった際に数本の枝毛が飛び出し、L極N極が双方短絡する事になり極めて危険状況となります。また実際に数多く起きている事例ですね。因みに写真上の配列では左からN(W、中立)極、中奥がG(アース)、右側がL極(即ちブレーカー側からやってくる生きた電気)となっています。角圧着処理の端末がプラグの奥深くに挿さった事を確認出来たら強固に螺子留めをし、更に強めにテンションを掛けて抜けない事を確かめて、もう一度増し締めしてからカバーを被せます。

 

 

はい、完成、綺麗でしょ。今回は実際に手にされるお客様を目の前にしながらの作業で緊張こそすれ、その手抜きの無い内部の仕上りとその実際の作業工程を見て頂けた事は嬉しかったですね。
試聴にプリアンプの線を取り換えて聞いた音は流石の一語。神経を使って疲れたのも忘れてただ聴き入るばかりです。また、今回選ばれたプラグがたまたまですが青系統の筺体色で、Zonotoneの採用する製品カラーとマッチして、その見栄えがデフォルト品に感じられるのも素敵ですね。

と言う事で、この組み合わせは聴いた限り、見た限り、どこに出しても恥ずかしくないなと思われましたので、今後でんき堂スクェアの定番品として作成していきますね。

Zonotone 6NPS-Neo Grandio 5.5Hi&Furutech FI-11-N1(R)/M-N1(R)withAIRLOC

1.2mを標準として42,360円税込です。10cm増す毎に1,180円で対応致しますので、例えば1.8mですと49,440円、短く詰めて1.0mで40,000円丁度です、宜しくご検討くださいませ。
尚、その他のグレードのプラグとの組み合わせでも勿論作成致しますので、興味のある方は遠慮なく申しつけ下さいませ。一例として、同じくフルテックのプラグで金メッキ仕様のFI-11-N1(G)/11M-N1(G)を用いて1.2mで作成した場合は40,330円税込となります。選択基準は、値段差と言うよりは、各々のプラグに施されたメッキの好みや有無などで判断頂く内容かもしれませんね。

 

 

上のお写真のこちらは、自分で言ってりゃ世話無いですが、いい仕事をした余勢を駈って仕上げたもう一つの依頼です。
使ったプラグ(Furutech FI-11/11M無メッキ仕様)とケーブル(ナノテックGSC-32)こそ違えど、そこに投じたAIRLOC応用角圧着や手間、技術は全く同じです。角圧着処理の効用もあって、ナノテック特有のもっちりと厚みのあるサウンドが十二分に堪能出来る仕上がりですよ。

 

好みの電源ケーブルとプラグを自由に組み合わせて確実に作成して欲しい!→0466-20-5223