気象庁がういうところの異例のコースを冠タイトルにやってきた今度の台風は、関東直撃を思わせる構えを見せながら直前になって、大洋の平松のシュートみたいに西に逸れていきました。しかし良く考えてみれば、逸れたっていう表現はあくまで首都圏中心の目線と言い方であって、これから上陸するであろう東海地方や紀伊半島側からすれば狙いすましてやってきた事になるわけで、全国区でお客様と向き合う積りの でんき堂 としては、表現に気をつけなければなりませんね。
そうね、なんて言おうかな、今度の台風は広島の大野の暴投並みに良くわからん軌跡でもってとにかく日本のどこかに上陸しましたとか。いちいち訳のわからん古い比喩で駄目ですね、ごめんなさい。

さて、アナログディスクスタビライザーです。
もう既に両手両足の指では足りない位の製品が各社から出揃ったジャンル故に今更感は多少ありますが、つぶさに眺めて聴いてみると、どれも結構特性も変化も違って、実のところプレーヤー毎の特性に対しての効果も大分変わるしそれを必要とするディスクとしないディスク、また乗っけた方が気持よく聴ける方とそうでない方にも分かれるので、実はどれが一番って言えないんですよね、このジャンル。

 

 

今日紹介させて頂くのは木工加工の得意な高井工芸さんの作ったお品で、一見削りだしの木製タイプに見えますが、中にはガラスビーズが充填されています。スタビライザーにはひたすら重量を稼ぐ思想の500g超すようなものもあり、そこまでいかなくても今までは比較的荷重を掛けるタイプが、なんとなく費用対質量的な観点でお金を払って買うアクセサリーとして支持されやすい傾向は確かにありましたが、ここ最近は純粋にディスク表面上に発生する振動が針の振幅に対して与える影響に的を絞った共鳴コントロール的な、自重自体は軽くとられた製品も大分増えて来たのが嬉しいですね。
高井工芸さんのそのながれのこの製品はおよそ重量が170g、先日紹介しましたPHONOPHILEさんの栃木レザー積層タイプのスタビライザーも大体この辺の自重を狙って来ていましたので、このアナログディスク1枚分程度の重さのスタビライザーがここ最近のトレンドなのかもしれません。
軽量型に区分けしても間違いないこのタイプのスタビライザーが最も活躍するシーンは、スタビライザーを使いたくともフローティングタイプサスペンションだったりベルトドライブだったり、どちらかと言うと構造と設計のセンスで作られた繊細なタイプのアナログプレーヤー向きだと言えるでしょう。音楽の聴き方で言うと、全体の雰囲気や響きを失わずに音色の明瞭さや精彩感を感を求められたい方向けだと思います。先程、納品前の整備でPro-Jectのベルトドライブプレーヤーを一台組んでいたのですが、重量級とは逆の思想で作られたこのプレーヤーに対して、試聴がてら載せたこのスタビライザーは極めて効果的に役割を果たしてくれた様に私の耳には響きました。
逆に言うと、コンクリ床に鉛シート敷き詰めて、何かの重量増しのインゴットを詰めたGTラックに載せられた、ステンレスキャビにTechnicsのSP10組んでFR64SやSAECのWE407か何かの重量級アームに高剛性シェルと高針圧タイプの針組んで38センチや46センチウーハーで爆音でドカ~ンみたいなシステムにはあまり変化を与えられないかもしれませんね。
特定のシステム用ではないですが、もともと重量級のスタビには構造上合わないリンやトーレンスやロクサンとかミッチェルとかその他海外機の大半であり、国産機でもベルトドライブタイプやプラッター自体には重量がないタイプとかSME見たいな華奢で繊細なアーム組んだプレーヤーを愛すユーザーさんにはこれくらいまでが丁度いいと思うのですが、いかがでしょう?かつてテクニカとかのひたすら重いスタビライザーを使ってイマイチに感じた方にも是非。
あ、勿論テクニカのを悪くいってんじゃないですよ、あれはDDタイプの重量級系の時にはとても効果が出るんですから。要は何であれ、適材適所ってわけです。

 

微細な振動の適切なコントロールを狙ってのガラスビーズ

 

高井工芸 木製ディスクスタビライザー/ガラスビーズ封入仕様

サイズ:直径70mm×高さ60mm(←再生時にプレーヤーの蓋閉じ派の方は、各自その高さにご注意ください)

重量:メーカー公表値172g、でんき堂スクェア湘南店で試聴可能

販売価格21,600円税込

 

試聴、購入はコチラ→0466-20-5223