町田の有名なオーディオアクセサリーメーカーを背にして、新ブランド“PHONOPHILE”を立ち上げられたT氏は企画力も腕もおありで、尚且つレスポンスも大変良い方です。勿論その根底には根っからの音楽、オーディオが好き、モノづくりが好きと言う氏の本質的な部分が大きいのですが、こういった発想の柔軟で行動力がある方とお付き合いさせて頂くと、ブランドを旗頭に選民的思想で販売店を上段から見下ろして我が社の製品を売らせてやる的な思想、態度の極一部メーカー、商社の対応に辟易する思いを長年抱いて来た私としては、黄昏時を迎えつつある今まさに退潮期のオーディオ業界にあって、小さくもこういった健全な方の出現は諸手を挙げて歓迎したくもなります。
当店でも何度か紹介したように、PHONOPHILE製品を扱わさせて頂くと同時に氏は度々来店下さり、次の製品の企画等を一緒になって話し合って下さるのですが、私の様な、考えるより先にアイデアを口にしてしまう類の人間の言葉にも心の広い氏は真摯にお付き合い下さり、先日、写真の様な試作品を持ち込み下さいました。
言いだしっぺは私ですが、仕上がりの良さは間違いなく氏のセンスと技術力に依る物です、一目でコレ良いと思いました。駄目ですよ、ポー○スミスとか言っちゃ。私も最初そう思いましたが。
見てお分かりの様に大変手の込んだ作りのアナログレコード用スタビライザーです。栃木レザーを何色何枚も用意してカットして五枚づつ重ねて重しで固めて更にそれを複数重ねてまた固めてと繰り返して作ってある手間と時間が偉く掛かったお品です。綺麗ですね、本当に。無粋な黒い塊や硬そうで無機質で四角い金属が跋扈するオーディオ、特に日本の製品に一番欠けた物がここにあると思います。しかも昨今見かける親の敵の如く重いスタビライザーが多い中で、コチラは純粋に牛革だけを重ねて作った製品故、このサイズで200gありません、重さだけに頼らない、積層牛革のミル・クレープ状態の適当な内部損失を利用したスタビライザーです。フローティングサスペンションタイプのプレーヤー等はあまり重量級のスタビはどうもね、それに重きゃいいってもんじゃないし、勿論徹底的に重いのが有用な場合もありますよ、そりゃ・・・
早速店頭でその効果を試してみましたが、これはもう一日も早く販売して皆様に観て楽しんで貰い聴いて愉しんで貰いましょうと、ただそれだけです。現在最終仕様への改良と梱包方法を検討中ですので、近い内に皆様にお披露目、販売が叶うと思いますよ。6月に開催されるアナログフェアが直近の皆様へ最初のお披露目になるかも知れませんね、祭典お立ち寄りの方は是非PHONOPHILEさんのブースを覗いて見て下さい、私も大変待ち遠しい製品です。

 

 

PHONOPHILE製、栃木レザー積層アナログレコードスタビライザ、仮称「ミル・クレープ」

販売予価30,000円税別 / 完全オーダー品、納期1~2週間程度

 

手作り一品物なので、牛革の色身の積層具合は都度異なる事を予め御了承下さいませ。今回でんき堂スクェアでは、この企画のアイデア元と言う優遇をT氏より頂戴致しましたので、発表に先駆け先行して予約を受け付けます、フェアや雑誌などでの正式発表後の市場流通以前の納品が可能となります、どうぞご検討なさってみて下さい、試聴モデルも後日店頭に来ると思います。写真のお品は更なる改良の為に一旦製作元に帰りました。

追記:上記文章中、一部メーカー、商社に対して不敬にも感じられる表記が御座いましたが、でんき堂スクェアがお付き合い、お取引させて頂いているブランド、商社様方々に於いては決してその様な姿勢の所は断じて絶対あり得ないと、原発の安全性程度の保証で申し上げておきますね。
そういえば以前たまたま中古で入手したある有名国内アンプブランドの関係者向けストラップをこのブログに販売で乗せたら、そのブランドの意向だかなんだか上司の使いだか、ともかく忖度した生意気な営業が鬼のクレーム入れて来て呆れた事がありましたね。彼の言い分要約すると、我が社の製品をあんたの店には扱わせてやった覚えもないのに、例えストラップでも勝手に売るなだとさ。表向きそのブランド普段私の店で関係無いし、ましてや中古は何売ろうとメーカーの意向なんか関係ないのにね(笑)
その時は私も独立したばかりで店舗立ち上げたばかりで立場も弱いし、業界に影響力の強い彼らの顔色伺って、業界干されたくないので彼らの内心忖度して争わなかったですが。
ともかくそういった上から圧力掛けるやり方のブランドと、お店とお客さん方と一緒になってオーディオ盛り上げていこうと努力されているブランド、人間と、今後どちらが残って行くかは、メーカーでも商社でも私の様な人間でもなく、お客様皆様方の公平性と感覚がお決めになられる事でしょう、その日を信じて私自身は今後を見据えた行動をしていきたい物です。
尚、私がどこか特定のブランドを揶揄しているのだろうのいった余計な詮索はそれこそ忖度と言う物です、そういった行為は為政者に群がる利権目当ての人間共に任せて、オーディオと音楽を愛すような公平性に優れた皆様はくれぐれもお控くださいませ。

追伸、T社長、勝手にミル・クレープ等と命名して呼んでおりますが、あくまで製品名が確定して発売が発表されるまでの私の勝手に付けた仮称ですので何卒御容赦下さいませ(笑)

 

忖度はチカラで、御予約はコチラで→0466-20-5223