どこで何を間違えばそうなるのか全く不思議ですが、写真のグレースF-8Lは何と新品。はぁ?ですね。どこで手に入れたんだかお客さんが嬉しそうに

「処女針処女針処女のグレース!」

って言ってんのを私も一緒になって喜びながら

「まじスンげぇ~、モノほんじゃ~ん!」

とかもうしょうもないですね、ハイ。

ともあれグレースF-8Lは大好きな針ですが、私がオーディオにまともに取り組み始めた時には既にオーディオ事業はやめていた会社です、グレースブランドの品川無線さんは。好きで集めた手元のF-8Lは当然どれも中古のお品。それこそ色々な男共、いや別に男に限ったかどうかは知りませんが私の拙い30年程度のオーディオ経験でアナログカートリッジの話をした女性が片手にも満たないもんですからまぁ大概は男性諸氏の手元をですね、まぁいいや、とにかく男共の手を渡りに渡って私の所に流れ着いた様な使い古しばかりで、果たしてその音がグレースF-8L本来の音かどうかも全く自信が無いのです。だって知らない時代の製品だもん!
一度俺の手でお前を針にしてやりたかったみたいな、もう止めましょう、この路線で語るの。勿論再生にあたってはベストを尽くしているので、そうおかしな音では無いと思っていますが・・・。

要するに古い映画でしか知らないグレース・ケリー、モナコ王妃を生で直で若い時の姿を拝見出来ると言う・・・

 

 

震える手で優しく包装を紐解き、初めて製造元以外の手によって触れられた正真正銘の新品のグレースを優しい手つきで一本ずつリード線を確実に挿し込んで・・・

 

 

そっと指先の感触を頼りに盤にふれさせてみると・・・

やっぱ違うわ、滑らかで上品で清楚でたおやかで。本当にいい針だったんですね、グレースF-8L

因みに筆者は、グレース王妃が亡くなった際に自ら運転していたのと同系車種に暫く乗って居ました。流石王妃がプライベートで選んだ車はモノが違うと、アルミをふんだんに使ったボディにドディオンアクスルにインボードディスクを奢った(普通はレーシングカーしか採用しません、こんな面倒なの)およそ4ドアセダンとは思えない凝った作りの英国車の、その年上の女性に抱かれる様な包容力のある乗り心地に惚れ惚れしていましたが、どんな男女の関係にもいつかはお別れがある物です、土砂降りの第三京浜で、フロントの焼結ガラス(←1960年代の車なもンで)が飛び石で吹き飛んで大事故を起こしかけて危うく僕も彼女と同じ運命(グレースケリーは運転中に崖から転落)を辿り掛けてお別れとなりました。でも今まで愛して来た、いや乗って来たあまたの車でもう一度抱きたいじゃない、乗りたいのは彼女も乗ってたこの車ですね・・・、何の話だ、いったい。そうだ、グレースだ、僕も新品のグレース欲しい!あとRoverP6のミントコンディション!

 

アナログカートリッジ装着承ります→0466-20-5223