キンチョウのCMでの印象も強烈だった大滝秀治に

「長い!おまえの型番は長い!」

と怒鳴られそうな相も変わらず長ったらしい名前のスピーカーケーブルですが、コレが値段も凄いけど本当に音も良くて人気です。ケーブル自体は皆の知ってる超大きなカメラ量販の豊かに物だけ並んだ立派なオーディオコーナーでもこの高価なケーブルの切売があったりしますが、その真価を得る為にはAIRLOC処理されたメーカー完成品を購うか私の店の様に全国に片手の指の半分も無い数のAIRLOC処理対応可能店舗に作製依頼するしか手立てはありません。何故ならAIRLOC処理は専用工具が必要で、この工具自体がプラグに対してのQED社完全専用設計故に、店頭でもWEBでも全く販売されていないからです。
因みに先出の超大型カメラ量販では、それ(AIRLOC処理)が必要なQEDのケーブルは販売はすれどAIRLOCはおろかケーブルの端末処理等と言ったサービスは有償無償関わらず行っていないそうです、元社員がそう証言したので間違いないと思います。以前この方がサービスでお得意様にそれをしたら上司に呼び出されて滅茶苦茶怒られたんですって、無駄な時間使うなと。立派なオーディオコーナー構えておきながら、そこにオーディオ好きで買いに来るお客さんに、殆どは仕事だからそこに立ってる様な心構えの連中ばかりの中、かなり貴重な存在のオーディオ好きな社員が親切心からケーブル剥いて上げた行為が無駄ならば、オーディオなんてそもそも販売しなきゃいいのにね。まぁ他所様の会社の都合なんで僕の言えた義理じゃないですが、実際このカメラ屋のオーディオコーナーでケーブル買われて当店に作製依頼で持ち込むお客様が多数いらっしゃる現状、少しは僕だっていう権利あるでしょ?勿論私自身はそういった持ち込みも喜んでお受けしていますからね、そこだけは誤解無きよう願います。

閑話休題、メーカー完成品もあるのに何故に手前共に作製依頼が?と感じた方もおられましょう。答えは恐らく二つ。手前共の作製価格設定が多少お安い、あと自由な長さへの対応ですかね。今回はこの大変高価なケーブルを5mご購入頂き2.2mペアのAIRLOC端末処理で作製し、更に残りでバイワイヤ対応スピーカーの為にショートワイヤをコチラも勿論AIRLOC処理で仕上げると、そう言った細かい指示にも応じられます。ただ、コチラのケーブル、水道ホースの様な太い径の被覆にプラスマイナス用に2線通って居るのはまぁ普通の構造なのですが、更にその各線の中に各々被覆を被った線が9本入って居るのですね。つまり片側を剥くのに大外の被覆を1回、中の2芯だから2回、更に各線9回×2の総計21回剥いて漸く片側。ステレオペア分仕上げるのに剥き作業だけで84回、ショートワイヤも作って168回、しかも各種工具を用いても中の線等痛めず剥くには、一本につき3回ほどに分けて丁寧に剥く作業しないと細い線がプチプチ切れちゃうので、作業回数自体は更にその3倍掛かって居ます。今回は最初の刃を当てた瞬間から全ての工程が終えるまでに約5時間使ってしまいました、勿論途中休憩をはさみましたが作業自体はこれに掛かりっきりの5時間です。よってこのケーブルは作製依頼時に流石に普通の片側2回剥けばお終いのスピーカーケーブルよりはどうしたって工賃多めに発生致します、それでもメーカー誂えよりはお得な様子です。まぁ高価な買い物をされたお客様にとっても、大変な手間を使った私にとっても、このケーブルは確かにそれだけの手間とお金を掛けただけの事はあるそれは見事な音出し具合なので、疲れこそすれ結果にはいつもとても誇らしい物を感じられる作業である事も間違いありません。

おまえ時間掛かり過ぎ、俺に任せてみっ?て方いらっしゃいましたら是非ご自身でお試し下さいませ・・・

 

 

ケーブル端末処理もオーディオ全般もでんき堂スクェアまでどうぞ→0466-20-5223