コロンビア、でんおん、デノン、まぁ皆様に馴染みのある好きな呼称で呼べばいいんですが、とにかくその彼らが以前ラインナップに加えていたDL311LCですね、本日は。
このブランドのMCには大きく分けてDL103系列とDL301の二本の系譜があるですが、こちらはDL301系列の派生モデルで、細部の材質変更を加えて60,000Hzまで特性伸ばしてあると言う、ついつい本当ですかぁ~?と口にしたくなる様な高性能針です。高域がでてりゃ高性能ってわけでもないですが、ともかく一つの指標にはなりえましょう。ここで少しだけ面白いのは、DL301自体は当時、シリーズとして302、303、304、305と末尾の数字を上げるに従い上位機種としてのシリーズを展開するのですが、このDL311だけは型番だけは305より遥かに上ですが、価格帯的にはその流れに載せずに、DL301や302の派生モデル然としての扱いを受けていたようです。その後1000AやS1に進化した305やMk2化された301とも違って、DL311はその後比較的短期間で後継機も出さずに市場から消えてしまいます。まぁ一種の実験モデルだったのかも知れませんね。同じ頃にDL103Mと言うメーカー関係者も覚えていない様な、本筋の103とは名前以外は殆ど関係無い不思議なモデルも存在しているので、この時期のDENON/コロンビアはアナログカートリッジの新しい方向性を模索して色々な可能性を追求していたのでしょう。その珍しいDL311をシェルに装着して新たなお客さんに納品です、音出し針先確認もいつも通り、私の耳には60,000Hzなんて聴こえませんが、試しに掛けたレコードを十分良い音で奏でていましたよ。

 

 

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