好調につき引き続き販売中のでんき堂スクェアオリジナルMIL線使用ケーブルに、XLRタイプ取り扱い開始の案内を追加した所、お客様より片側XLR、片側RCAの所謂変換タイプのリクエストを頂戴致しました。趣味的なオーディオを展開していると、たまに必要となる接続方法ですので、コレを機に新たに価格を設定させて頂きました。ただしこの仕様は、入出力共通のRCAと違い、XLRプラグには送り出し側と受け手側の二種類が存在し、かつ国際標準の2番Hotタイプと国内製品に一部残存する3番Hotタイプが混在します。
上流にバランス接続機材の場合で、主に海外ブランドやプロ機等はXLRの番手は1番グランド(G) 2番ホット(H) 3番コールド(C)となります。これらを上手の送り出し機材として用い、入力側をアンバランス機器とした場合は、XLR(2H)→(1G+3C)RCA接続で作製となります。参考までに、プロ機材の場合はこのRCA側がPHONEプラグの場合も多いですね。
古い国産機や一部国産ブランドのXLRは、1(G)2(C)3(H)なので、XLR (3H) →(1G+2C)RCA接続ですね。更に、状況によってはその両者のRCA側をごく稀にノイズに応じて1(G)側を解放する場合がありますが、これは実際に機械同士を繋いで見ないと分からない部分なので、標準状態で作製使用後の事後対応の話になります。
送り出し側がRCAの場合は、入力機器用のXLRプラグを用いてそれぞれの番手方向で作製しますので、この種の変換ケーブルは必然的に使用方向が決まっています。つまりXLRプラグには簡単に言うとオス、メスが存在するので、上流下流の同一ケーブルでの入れ替え使用は適わないと言う意味ですね。因みにこの2-3番関係を理解せずにうっかり変換ケーブルを用いると、ショートなどの事故を起こしますので、双方の機材間の入出力端子形状のみの見た目だけでの合う合わないの判断はくれぐれもご注意ください。

ここまでで、4種類のケーブル作製方法がある事はご理解いただけたかと思います。
更に、今度は双方バランス接続端子を持つ機器でありながら、2番ホットと3番ホットの機材の混在使用で、かつ、どちらかに位相反転スイッチなどを持たない機器同士の接続の場合です。なんでこうなったかは今更あげつらってもせんない話なので控えますが、今よりうんと若い、十代中頃の私などは何も分からず、ただバランス端子が付いてる、万歳、こっちの接続の方が高級の証で音も良いらしい!みたいな、何も考えない接続を平気でしておりましたが、今にして思えば随分乱暴な話で、多分その時は何もわかっちゃいなかったのでしょうが、中には位相違いのまま繋いでいた組み合わせもあったんでしょうね。ただ、スピーカーの逆相とは違って、聴いて明らかにおかしな音が出る訳ではない所が話をややこしくしてるのですが。
ともあれ2番3番があべこべ同士の機材を組む際には、先に上げた位相反転スイッチがない場合は、例えば送り手が国際標準の場合で受け手が主に旧国産品や一部高級国内ブランドの場合は、XLR(2H3C)→(2C3H)XLR 或いは上下関係がその逆でXLR(2C3H)→(2H3C)XLRという内部で捻ったケーブルを作ります。尚この場合でも1Gの関係は双方変わりません。二芯シールド線で作製する場合は1Gをシールド線が担当するのが一般的な作り方です。因みに、ここでは完全バランス回路設計機器同士の接続の話と、形状的意味合いでのバランス端子同士での伝送での音質的な違いやメリットの話は敢えて分けて書いておりません、それはまた次回。

どうです?書いてる方もややこしいのですが、読んでいる皆様も結構大変でしょ?よってトラブル防止の観点でも、このタイプのケーブルは作製に当たっては、機器を使用されるお客様側の認識と製作を承る側双方の正しい理解が必要になります。価格はここに掲載致しますが、基本的には一度店頭か電話にて十分なお話合いをした上で、確認の上の受注製作と致します、宜しくご理解の程願います。補足致しますと、どれとどれが2番3番ホットなのかは、完全にブランド毎でどっちがどっちと言えれば簡単なのですが、これがどうも時期やモデルの所属するカデゴリー、例えば民生機かプロ機か等も相俟ってかなりメチャクチャです。作ってる方も使ってる方も相当適当な加減も見受けられます。必ず機材背面や仕様書を確認してから実行に移しましょうね。ま、機材をひっくり返して眺めれば普段使った事無い端子が豪勢に並んでいれば疑問に感じたり試してみたくなるのが人情でありオーディオ遊びの一面です。ここは一つ接続方法の優劣や是非を語るのではなく、皆様の「試して見たい」の気持ちを手助けする意味での比較的リーズナブルな価格での接続手段の多彩さの提案だと思って、ご入り用の向きには一度お考えくださいませと言うお話です。

尚、本日作製した写真のケーブルは、上流2番ホットXLR、下流がRCA仕様です。マランツの現行SACD機を用いてイタリア製AUDIAブランドのプリメインアンプに接続試聴致しましたが、なるほど良い音でした。しかし、同一機材で同じMIL線材使用の、毎度お馴染みの標準的でんき堂スクェアオリジナルRCAケーブルで接続した場合と比べ、何か明確な差があるのかと言うと、この機材間に関してでは正直、明瞭な音質的優劣は聴き取れなかったと素直に申し上げ致します。お店ではそうでも、出力がXLR優先で入力がRCAのみの機材間の接続の場合はこういったケーブルが活躍すると言う意味ですね。

 

価格は、何やら化学式見たいで申し訳ないですが左側が送り出し機器で右が受けです

 XLR(2H)→(1G+3C)RCA
  XLR(3H)→(1G+2C)RCA
 RCA(1G+3C)→(2H)XLR
  RCA(1G+2C)→(3H)XLR

 XLR(2H3C)→(2C3H)XLR
 XLR(2C3H)→(2H3C)XLR

どの作製方法でも全て同じです、長さによって変わるのみです。

0.45mペア /7,980円  
0.6mペア /8,370円
0.9mペア / 9,150円
1.0mペア  / 9,410円
1.2mペア  /9,930円
1.5mペア /10,710円
1.8mペア /11,490円
2.0mペア /12,010円
2.1mペア /12,270円
2.4mペア /13,050円
2.7mペア / 13,830円
3.0mペア / 14,610円




以降30cm増す毎に780円追加で作製可能です。

☞尚、標準タイプのでんき堂スクェアオリジナルケーブルに関してはコチラを☜

 

以上、XLR→RCAや2-3入れ替えタイプの御用命の場合は、お客様との十分なお話合いをしたいと考えておりますので、まずは御相談下さいね→0466-20-5223