今日は遠方より態々ご来店頂いたお客様の持参されたシェルへ、モノラルカートリッジ定番中の定番、DENON DL102を装着です。前回DL103にも付けさせて頂いて好評だった当店オリジナルのアルミスペーサーも、音質的向上の意味合いも含め、現在お使いのアームにてこの針と着け替えた際に、極端な高さ違いにならない事も加味して手挟みました。勿論リード線はお馴染みのベルドリーム製のDL102「ほぼ」専用Y字型リード線を装着です。
 余計なお話かもしれませんが、このリード線は正直言って取り付けに経験が必要です。取り付け時の事故の報告を耳にする機会が増えました。店名は挙げられませんが先日もあるオーディオ販売店とお客様とメーカー側でグダグダに揉めた話が回ってきました。第三者的立場で言えば要するに取り付け能力がない販売店がこのリード線を売り、お客さん側が装着に失敗し、泣きつかれたメーカーも取り付けに関しては口を挟める訳も無くって事です。なんでそんな他店の話を私が知っているかというと、結局その取り付けの依頼が回りまわって私の手元に回ってくるからです。
 因みにどの店で買われた物でも、取り付けその他の相談も、私達でんき堂スクェアは時間と技量が及ぶ範囲の限りですが喜んで承りますので遠慮無くどうぞ。

 

 

 閑話休題、いつも通り装着確認の音だしと針先の顕微鏡確認をお客様ご来店の場合は一緒に行います。皆様も、顕微鏡でご自分の針先眺めたい方は是非愛聴針ご持参のうえご来店下さい、勿論ここまでの携行は事故無く安全に自己責任でお願いしますね。
 さて、お客さんが持参されたモノラル盤に落としたこの組んだばかりの針先が奏でる音は、普段聞き慣れた積りの私でも思わず手を止めて聴き入るレベル、アルミスペーサーがDL102に十分役割を果たしている事も改めて体感出来た次第。
 適切な距離と角度を保たれた二本のスピーカーの中央を起点に、呼吸し前後左右に膨らみ収縮するかのように浮き上がる生きた球体の様な立体が眼前に現出する様は、モノラル再生のセットが決まった証です。ここがうまくいってないと、二本のスピーカーからベタベタと同じ音が分かれて出てるだけに過ぎないつまらない再生音です、あしからず。

 尚、DL102は基本設計が古く、発売当時の関係者は既に現役では誰も残っていないくらい古い針ですので、取り扱いの流儀も現代の製品とは何かと違います。自重一つとっても最近のプレーヤにうかつに付けると、簡単にバランス取れない領域に踏み込みます。リード線の装着も然りです。最低でもリード線の装着ぐらい朝飯前でこの針にシェル組んだ総重量がお客様の使われたいプレーヤーに対応可能かどうか即座に計算出来るレベルのお店を選んで購入下さいませ、見当たらない際はどうぞでんき堂スクェアまで声を掛けて下さいね。余計なお世話とは思いつつも念の為・・・

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